3シリーズ 査定
日本の輸入高級車市場でメルセデス・ベンツとともに2大定番と言えるBMW。その中でも最量販車種であり、主力と言えるのが3シリーズです。基本的にはBMWらしいスポーツセダンですが、ステーションワゴンやコンバーチブル、1シリーズとして独立以前のコンパクトや4シリーズとして独立前のクーペ / カブリオレ、そして高性能版のM3まであります。この記事ではその中でもベーシックと言える歴代の3シリーズセダンを中心に紹介します。
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各代の概要と時代背景
総合概要:傑作”マルニ”に続いて登場、現在まで長らくBMWの主力を務める3シリーズ
特徴的なキドニーグリルをフロントマスクに持つ精悍なデザインと、直列6気筒を中心にスポーティなエンジンを縦置きに搭載したFRのスポーツセダンを主力としたドイツの高級車メーカー、BMW。
そのベーシックモデルとして同社の販売の中心になっているのが3シリーズです。
BMWは第1次世界大戦中に航空機用エンジンメーカーとして出発し、第2次世界大戦前には二輪車、次いで4輪車に進出、戦争で打撃を受けるも戦後再出発に成功します。
伝統あるダイムラー(メルセデス・ベンツ)に比べれば新興メーカーだったBMWは、重厚感ある高級車というよりスポーティさが売りです。
しかし、時に技術偏重主義でコストを度外視することもあって1950年代末に経営危機に陥り、ダイムラーに吸収合併されそうになったこともありました。
その状況を打開したのが現在では「ノイエ・クラッセ」と呼ばれる新世代BMWスポーツセダン達で、BMW 1500(1962年発売)のヒットで経営を立て直し、”マルニ”こと傑作2002を経て1975年に後継車として登場したのが3シリーズ(初代E21型)です。
軽量ボディに吹け上がりの良いエンジンを搭載、優れたハンドリングと動力性能で高級スポーツセダンとして認められた3シリーズはヒット作となってBMWの主力車種となりました。
途中、2001年登場のショートボディコンパクト版が1シリーズ(2004年発売)として、初代から伝統のカブリオレと1992年に登場した2ドアクーペを4シリーズ(2013年発売)として分離しましたが、セダンやツーリング(ステーショワゴン)は今でも3シリーズとして健在です。
高性能版のM3も含め、現在でも「もっとも標準的なBMW」として、スポーティな高級輸入車を好むユーザーに愛されています。
大ヒット作02系の後を継いだ初代E21(1975-1983)
破綻寸前のBMWを蘇らせた「ノイエ・クラッセ」BMW1500 / 1600 / 2000シリーズは優れた4ドアスポーツセダンとして人気が出ましたが、北米市場からの要望で開発されたよりコンパクトでスポーティな2ドアセダン版、02系(2002など)に発展します。
4ドアセダン版は1972年に5シリーズとしてさらなる新世代に以降、それに続いて2ドア版も1975年に新世代へ移行したのがE21・初代3シリーズです。
初代E21は基本的にエンジンはサスペンション、シャシーなどは02系から踏襲しつつ、先行した5シリーズ風のボディを持たせたものでした。
曲面を多用したものの、逆スラントノーズやフロントフェンダー途中から開く逆アリゲーター式ボンネットなど、基本的には02系の特徴を色濃く受け継いでおり、ヘッドライトも1980年のマイナーチェンジで上級グレードが4灯式になるまで、02系と同じ丸目2灯です。
オイルショック(1973年)の影響により、02系に存在したターボ車こそ準備されなかったものの、搭載された1.6 / 1.8 / 2.0リッター直4エンジンのうち2.0リッター版はインジェクション仕様の高性能版で、いずれも軽快な吹け上がりが持ち味でした。
1977年には2.0 / 2.3リッター直6エンジンが追加、スムーズに回ることで定評あるBMWストレート6の追加は3シリーズの魅力を増す一方、1979年には02系に存在した廉価版1.5リッター直4モデルも登場し、BMWの普及モデルとしての役割を果たしています。
ボディタイプは2ドアセダンと2ドアカブリオレの2種類で、この当時はあくまで02系に続くショートボディのスポーツセダンでした。
なお、日本では初期にバルコムオートトレイディング、1981年以降はBMWジャパンにより、318i / 318iA / 320i / 320iAとトップグレードに近いモデルの中身は北米版、外装はヨーロッパ版という日本独自仕様が正規輸入されています。
ただし、廉価版やベーシックモデル、純粋なヨーロッパ仕様などの新車、中古車も並行輸入業者によって輸入され、この時期の日本における3シリーズは多種多様です。
(代表スペックと中古車相場)
BMW 320i 2ドアセダン(E21) 1979年式
全長×全幅×全高(mm):4,355×1,610×1,380
ホイールベース(mm):2,565
車重(kg):1,010
エンジン:M64 水冷直列4気筒SOHC8バルブ
排気量:1,990cc
最高出力:105馬力 / 5,800rpm
最大トルク:17.5kgm / 4,300rpm
乗車定員:5人
駆動方式:FR
ミッション:4MT
燃費(km/L):-
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)セミトレーリングアーム
中古車相場(各型全て):98.8万円~148万円(各型含む)
バブル時代に大人気、”六本木カローラ”と言われた2代目E30(1982-1994)
1983年から日本での正規輸入が始まった2代目3シリーズE30は、02系の特徴を色濃く残した初代E21から丸みを帯びたデザインへと大きく変わり、ボンネットも通常のエンジンルーム上のみが開くタイプになりました。
ボディタイプも寸法拡大により2 / 4ドアセダン、2ドアカブリオレ、ツーリング(ステーションワゴン)と多様化し、5シリーズの小型軽快版からBMWの小型量販スポーツセダンとしての現在に近いポジションに位置するようになります。
ただし、正規輸入車は1.8リッター直4または2.0 / 2.5 / 2.7リッター直6エンジンの上級グレードのみというのは初代と同じで、並行輸入を除き廉価版の1.5リッター車などは日本で設定されず、高級車としてのブランドが確立されていきました。
そしてモデル後半の1980年代後半、日本では空前の好景気「バブル景気」が始まったことにより、5ナンバーサイズで手頃な価格の3シリーズは懐具合の良くなった日本国民にとって格好のステイタスシンボルとなります。
メルセデス・ベンツ190Eともども夜の繁華街には3シリーズがあふれて「六本木カローラ」などと呼ばれ、アッパーミドルクラスな中流家庭の学生が318iや320iを乗り回す姿も多く見られたのです。
そうした社会現象の中で3シリーズは一気に日本市場へ浸透、メルセデス・ベンツとは異なるスポーティな味付けや雰囲気から「輸入スポーツセダンの定番」として、BMWの名を定着させていきました。
(代表スペックと中古車相場)
BMW 320i 4ドアセダン(E30) 1989年式
全長×全幅×全高(mm):4,325×1,645×1,380
ホイールベース(mm):2,570
車重(kg):1,230
エンジン:M20B20 水冷直列6気筒SOHC12バルブ
排気量:1,990cc
最高出力:129馬力 / 6,000rpm
最大トルク:16.7kgm / 4,300rpm
乗車定員:5人
駆動方式:FR
ミッション:4AT
燃費(km/L):-
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)セミトレーリングアーム
中古車相場(各型全て):37万円~222万円(各型含む)
バブル最中のモデルチェンジで定番輸入スポーツセダンとなった3代目E36(1990-2000)
バブル崩壊が始まっていたとはいえ、まだまだ日本経済に余裕のあった1991年から正規輸入の始まった3代目E36は、先代で人気のあった4ドアセダン中心のラインナップになりました。
衝突安全基準の見直しや居住性向上のためボディサイズは拡大しましたが、日本仕様は5ナンバー枠一杯の全幅1,695mmに抑えられ、318iと320iは5ナンバーサイズで購入できる最後の3シリーズセダンとなります。
他にもヘッドライトの異形4灯化、リアサスペンションのセントラルアーム(マルチリンク)化などデザインと走行性能の充実も図られ、引き締まった輸入高級スポーツセダンとして引き続き大人気となりました。
ただし、そのスムーズさは官能的とまで言わしめた直6エンジン搭載車にはATしか設定されず、MTで操るには4気筒車のみなど、スポーツ系ユーザーには少々物足りなさも指摘されますが、富裕層狙いの高級車としてはむしろ成功だったと言えます。
ボディタイプは当初4ドアセダンのみから始まり、2ドアセダン後継として歴代初の2ドアクーペが追加、さらに「クラシック3シリーズ」として先代が継続販売されていたツーリングとカブリオレも後からモデルチェンジ、カブリオレのみ正規輸入されました。
特筆すべきは日本でも1995年2月から発売されたショートボディ版E36コンパクトで、先代E30のシャシーにE36のボディをリアで思い切ってカット、BMW初の(輸入高級車としては)安価なコンパクトカーとして登場しています。
同クラス国産車とは異なり2BOXハッチバックFF車ではなく、極端に短いながらも独立トランクを持った3BOXノッチバックFR車で、同じコンパクトとは言っても国産車とは一線を画した存在でした。
(代表スペックと中古車相場)
BMW 320i 4ドアセダン(E36) 1991年式
全長×全幅×全高(mm):4,435×1,695×1,395
ホイールベース(mm):2,700
車重(kg):1,340
エンジン:M50B20 水冷直列6気筒DOHC24バルブ
排気量:1,990cc
最高出力:150馬力 / 5,900rpm
最大トルク:19.4kgm / 4,700rpm
乗車定員:5人
駆動方式:FR
ミッション:5AT
燃費(km/L):-
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)セントラル・リンク
中古車相場(各型全て):12.3万円~128.8万円(各型含む)
落ち着いた大人のデザインが魅力の4代目E46(1998-2007)
日本市場では1998年7月に4ドアセダンから正規輸入販売開始、以後各ボディタイプが順次追加されていった4代目E46は、基本的には直線的だった先代E36の角を落としたような、丸みのある落ち着いたデザインが特徴です。
シャシーやサスペンションなども踏襲されていますが、エンジンは2000年のマイナーチェンジで直6が新世代M54系に更新され、直4も2002年のマイナーチェンジでBMW独自の可変バルブ機構「バルブトロニック」エンジンへと更新されています。
特筆すべきは、M54系エンジンへの更新時に追加された3リッター直6の330iで、先代の正規輸入車では味わえなかった直6エンジン+MTの組み合わせが設定され、走り系のユーザーを大いに喜ばせたほか、セミATの5速SMGや5速ATも選択できました。
また、高性能版M3と異なり高性能版では無いものの、同じ”BMW M”監修でダウンサスや専用エアロでスポーティになった”Mスポーツモデル”が設定、メルセデス・ベンツやその高性能版AMGとは異なる、若々しいスポーツイメージを強調していきます。
なお、この代でも先代同様にショートボディの「コンパクト」が設定されますが、先代と異なり旧型シャシーではなく現行モデルと同じシャシーとサスペンションを持っており、「旧型を利用した廉価版」から脱却しました。
これによりコンパクトの品質は大きく向上したものの、販売戦略の変更で次期型へのモデルチェンジと同時に1シリーズ(初代E87)として独立したため、この代が最後の3シリーズコンパクトとなります。
(代表スペックと中古車相場)
BMW 330i 4ドアセダン Mスポーツパッケージ(E46) 2001年式
全長×全幅×全高(mm):4,470×1,740×1,400
ホイールベース(mm):2,725
車重(kg):1,500
エンジン:M54B30 水冷直列6気筒DOHC24バルブ
排気量:2,979cc
最高出力:231馬力 / 5,900rpm
最大トルク:30.6kgm / 3,500rpm
乗車定員:5人
駆動方式:FR
ミッション:5MT
燃費(km/L):10.4km/L(10.15モード燃費)
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)セントラル・リンク
中古車相場(各型全て):5.9万円~298万円(各型含む)
ボディ大型化で車格1ランプアップ、高級化路線を進んだ5代目E90系(2005-2012)
2005年4月、通例のように4ドアセダンを皮切りとして5代目E90が登場、この代からボディタイプによってモデルコードが分けられるようになりました。
すなわちセダン(E90)、ツーリング(E91)、クーペ(E92)、カブリオレ(E93)というわけです。
先代を最後にコンパクトを1シリーズとして分離、従来の3シリーズのポジションに収まった関係もあり、車格が上がってボディサイズはさらに拡大、全長とホイールベースが伸びて後席の居住性が大きく改善されたほか、全幅はついに1,800mmに達しました。
ただし、日本では機械式立体駐車場のサイズの関係で1,800mmオーバーだと利用に不都合が生じることもあるため、右ハンドル車のアウタードアハンドル(ドアノブ)を変更して全幅1,800mmに収めています(オプションで通常のドアハンドルも選択可能)。
また、この代から1.8リッターの318i廃止により2リッターエンジンが4気筒化されて6速MTとも組み合わせられ(320i)、タイヤはパンク後も修理可能な場所まである程度走れるランフラットライヤに変更、スペアタイヤが廃止されました。
エンジンはベーシックな2リッター直4と2.5 / 3.0リッター直6ですが、後にハイパワーな3.0リッターターボ(335i)が追加、高性能版のM3に次ぐ動力性能を手に入れたほか、クーペとカブリオレのターボ車には後期から新しいセミATの7速DCTが追加されています。
(代表スペックと中古車相場)
BMW 320i 4ドアセダン(E90) 2005年式
全長×全幅×全高(mm):4,525×1,815×1,425
ホイールベース(mm):2,760
車重(kg):1,430
エンジン:N46B20 水冷直列4気筒DOHC16バルブ
排気量:1,995cc
最高出力:150馬力 / 6,200rpm
最大トルク:20.4kgm / 3,600rpm
乗車定員:5人
駆動方式:FR
ミッション:6MT
燃費(km/L):13.6km/L(10.15モード燃費)
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)5リンク(マルチリンク)
中古車相場(各型全て):9.9万円~699万円(各型含む)
ダウンサイジングターボやクリーンディーゼル搭載、環境志向の6代目F30系(2012-)
最新の6代目3シリーズは2012年1月に日本で正規輸入開始、従来までとバリエーションが一新されたほか、内装などの仕様の違いによるサブタイプが一気に増えました。
従来3シリーズだったクーペとカブリオレは4シリーズとして独立、代わって欧米で流行の5ドアハッチバック車「グランツーリスモ」が追加、4ドアセダン(F30)、ツーリング(F31)、グランツーリスモ(F34)というラインナップとなります。
さらにそれぞれの標準仕様に対し、”スポーツライン”、”モダンライン”、”ラグジュアリーライン”と内装によって異なるサブタイプが設けられ、後にスポーツ仕様の”Mスポーツ”も追加されたことで、非常に多彩なバリエーションから自分好みの1台を選択するようになりました。
エンジンも環境重視となって、ガソリンエンジンは全て直噴ダウンサイジングターボ化、クリーンディーゼルやハイブリッド車も設定されたほか、ミッションは320iに6速MTが途中追加されたほかは全て8速AT化され、きめ細かい変速で燃費向上と走りを両立しています。
さらに2016年には1シリーズなどでも採用されている3気筒1.5リッターターボを追加、日本では軽自動車やコンパクトカーのイメージが強い3気筒エンジンを高級スポーツセダンに採用したことで驚かせました。
(代表スペックと中古車相場)
BMW 318i 4ドアセダン(F30) 2018年式
全長×全幅×全高(mm):4,645×1,800×1,440
ホイールベース(mm):2,810
車重(kg):1,540
エンジン:N38B15A 水冷直列3気筒DOHC12バルブ ICツインスクロールターボ
排気量:1,498cc
最高出力:136馬力 / 4,400rpm
最大トルク:22.4kgm / 1,250~4,300rpm
乗車定員:5人
駆動方式:FR
ミッション:8AT
燃費(km/L):17.2km/L(JC08モード燃費)
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)5リンク(マルチリンク)
中古車相場(各型全て):119万円~578万円(各型含む)
各代の新装備
同クラスBMW車で初の直6エンジンを搭載した初代
「ノイエクラッセ」BMW1500シリーズから派生した小型車02系では1,500~2,000ccの直4エンジンのみ搭載でしたが、後継の初代3シリーズE21では初めて直6エンジンが搭載されました。
02系のようにターボ車を設定しない代わりに2.0 / 2.3リッター直6を搭載することで高級感や動力性能を稼いだ形ですが、以後3シリーズはしばらく、廉価版の直4、通常盤の高級感ある直6というエンジンラインナップになります。
BMW初のフルタイム4WD車が設定された2代目
2代目E30もエンジンラインナップは2リッター直4SOHCが廃止されたほかは初代E21と似ていましたが、2.3リッター直6は2.5または2.7リッターとなります。
日本国外では1.8 / 2.0リッター直4DOHCエンジンや3.2リッター直6、ディーゼルエンジンなども設定されましたが、日本には正規輸入されませんでした。
2代目で初設定となったのは325iXのフルタイム4WDで、BMW初の市販4輪駆動車でもあり、日本にも正規輸入されています。
サスペンションを一新した3代目
3代目では02系以来受け継がれてきたフロント:ストラット、リア:セミトレーリングアームからサスペンションを一新、フロントは変わらなかったものの、リアはセントラルアーム(マルチリンク)に一新され、走行安定性能が大きく向上しています。
また、エンジンは直6が全車DOHCされ、1.8リッター直4も一部を除きDOHC化されました。
バルブトロニックエンジンやセミATが一部採用された4代目
基本的に3代目から受け継いだ部分の多い4代目E46ですが、途中でエンジンが刷新。
特に1.8リッター直4DOHCエンジンはBMW独自の可変バルブ機構で、出力調整は吸気バルブのリフト量によって行うため基本的にスロットルは不要(当初、故障時のみ作動する電子制御スロットルを装着)な「バルブトロニック」エンジンが初採用されています。
また、3.3リッター直6の330iには6速MTと5速ATのほか、シーケンシャル式セミATの6速SMGが初採用されました。
リアサスペンションを更新した5代目
3代目から2代続けて採用されたセントラルアーム式のリアサスペンションが、5代目から5リンク式の新しいマルチリンクサスペンションに更新されました。
直6エンジンにはアクティブ・ステアリング(電子制御ステアリング)を採用したほか、アイドリングストップや回生ブレーキも装備するなど、ハイテク装備の装着が目立ってきています。
新世代エンジンとクリーンディーゼル、ハイブリッドを設定した6代目
6代目ではエンジンラインナップが大きく変わり、BMWが得意とするクリーンディーゼル(2.0リッター直4 / 3.0リッター直6ディーゼルターボ)が日本にも初めて正規輸入されます。
また、3.0リッター直6ターボにモーターを組み合わせ、システム出力340馬力を発揮するパワー型のフルハイブリッドシステムを搭載した”アクティブハイブリッド3”が初登場。
ハイブリッドは2016年1月に2.0リッター直4ターボにモーターと大容量バッテリーを搭載、外部充電を可能にしたPHV(プラグインハイブリッド)、330eが登場してアクティブハイブリッド3に取って代わっています。
新世代のガソリンエンジンは1気筒約500ccで固定、3気筒1.5リッター、4気筒2リッター、6気筒3リッターが設定されてそれぞれツインスクロールターボを装着したもので、低回転から最大トルクを発揮することで小排気量化を可能にしたダウンサイジングターボです。
同じ排気量のエンジンでも制御の違いで実用トルク型かパフォーマンス型に分かれており、従来のBMW車に多かったグレード名末尾2桁が排気量を表す法則は適用されず、例えば2リッター直4ターボでも実用トルク型は320、パフォーマンス型は330iとなります。
3シリーズの派生型
M3(2代目以降)
3シリーズをBMWのモータースポーツ部門、BMW M(旧BMWモータースポーツ)でチューニングした純正高性能バージョンで、初めて登場したのは2代目E30系です。
当初はグループAレースのDTM(ドイツツーリングカー選手権)で戦うためのベースモデルとして開発、改造範囲の制約が大きいため、ベースのE30クーペとは別物と言って良いほど手が加えられました。
3代目E36以降も設定され、E36ではクーペ以外に4ドアセダンとカブリオレが、4代目E46でもクーペとカブリオレの設定がありましたが、日本への正規輸入は2ドアクーペのみです。
5代目E90系のM3から日本でもクーペ以外にセダンも販売されるようになりましたが(カブリオレは日本未発売)、3シリーズクーペが4シリーズとして独立して以降はクーペとカブリオレの高性能版はM4となり、M3は高性能セダンF80のみとなって現在に至っています。
X3(2004-)
4代目E46系をベースにクロスオーバーSUV化、2004年に発売されたのがX3で、BMWではSUVではなくSAV(Sports Activity Vehicle)と独自の表現をしています。
5ドアハッチバックで最低地上高も高く大径タイヤも履いた姿は3シリーズと大きく異なりますが、メカニズム面ではかなりの基本パーツを共用して作られました。2018年現在は、2代目(2011年モデルチェンジ)が販売されています。
Z3(1996-2002)
ユーノス ロードスター(1989年初代発売)の登場を契機に世界的ブームとなったライトウェイト・オープンスポーツのBMW版として1996年に発売。
3代目3シリーズE36コンパクトがベース、つまり元をたどれば2代目E30のプラットフォームを使ったスポーツカーで、オープンボディのZ3ロードスターとクローズドボディのZ3クーペがあり、M3に相当する高性能版Mクーペ、Mロードスターもありました。
日本も含め世界中で人気となりましたが1代限りで、後継はZ4となっています。
モータースポーツでも活躍した3シリーズ
3シリーズには2代目からレーシングベースモデルだった時期もある高性能版、M3が存在し、それ以降のレース活動はM3やそれを受け継ぐクーペモデルのM4が多くなっています。
ただし、それ以前のツーリングカーレースでは初代E21に02系同様のターボエンジンを搭載したレース仕様が走っていました。
また、日本でも4ドア2リッターセダンで戦われたJTCC(全日本ツーリングカー選手権・1994-1998)にBMW 318iが出場しており、特にBMWのワークス的存在であるシュニッツァーの318iは初期の1994-1995年に2年連続でチームタイトルを獲得しています。
その後JGTC(全日本GT選手権)のGT300クラスにも1996-1999年まで3代目E36のクーペで参戦していたチームがありました。
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