歴代NEWミニ 買取相場
イギリスのローバーから「ミニ」の権利を買ったBMWが、元々ローバーが基本設計をしていたリメイク版の次世代ミニを再設計して発表したのは2001年。日本では2002年3月2日(ミニの日)に発売されて、2020年5月現在ではすっかり定着しました。昔ながらの2BOX車だけでなく様々なバリエーションが発売された歴代NEWミニの買取相場はどのようになっているでしょう?
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すっかり大きくなったが、バリエーションも豊富で今や3代目のNEW「ミニ」
1990年代までホンダと良好な提携関係にあったイギリスのローバーを、ドイツのBMWが電撃的に買収したのは1994年のこと。
その頃のローバーでは過去にイギリスで数多く存在した自動車メーカーのブランドを傘下に収める巨大なローバーグループとなっていましたが、いずれも旧態依然としたコンセプトや構造の車を生産効率の悪い工場で作っている状態で、とても国際競争力など望めない状態になっていました。
そこでBMWは自社にとって有益なブランドのみ残してローバーグループのほとんどをバラ売りして解体しますが、1959年の発売以来ロングセラーとして定着していた名車「ミニ」ブランドは手元に残し、ローバーで開発されていた次世代版ミニもBMWで引き取り再設計に着手します。
その頃、フォルクスワーゲンが名車タイプ1「ビートル」をリメイクした「ニュービートル」が1998年に発売されて大人気となっており、BMWが新たな「ミニ」ブランドで発表したNEW「ミニ」も、2001年に発売されるや大きく話題になり、2002年3月2日(ミニの日)に発売した日本でも大人気になりました。
当初発売されたのは旧「ミニ」同様の2BOX車で、独立トランクではなくテールゲートを設けた3ドアハッチバック車。ボディサイズは大幅に拡大されて新型エンジンを近代的な構造のモノコックボディへ載せたものの、デザインテイストは細部に至るまで旧ミニをモチーフとしており、全く違う車ながら「誰が見てもミニに見える」車でした。
グレードはベーシックな「ワン」に加えてスポーティな「クーパー」、高性能版の「クーパーS」と旧ミニに近いラインナップで、後にこれも旧ミニで好評だった2ドアコンバーチブルボディを追加。
2006年にモデルチェンジ(日本では2007年2月発売)して2代目になると、以下のように多数のバリエーションをラインナップしました。
・サルーン(3ドアハッチバック)
・コンバーチブル(4シーターオープン)
・クラブマン(観音開きテールゲートが旧ミニ・カントリーマンを思わせるステーションワゴン)
・クラブバン(クラブマンのライトバン仕様。日本では並行輸入のみ。)
・クーペ(独立トランクを持つロールーフの3BOXノッチバッククーペ)
・ロードスター(2シーターオープン)
・クロスオーバー(本国名カントリーマン。5ドアクロスオーバーSUV仕様)
・ペースマン(3ドアクーペ・クロスオーバーSUV仕様)
サルーンとコンバーチブル、クラブマン、クラブバンは旧ミニでそのものが、あるいは同種のモデルがありましたが、それ以外は「ミニ」のテイストをどこまで拡大適用できるかという実験的要素が強く、サルーンはミニ・ジョンクーパーワークスWRCが開発されてWRC(世界ラリー選手権)へ参戦。クロスオーバーなどSUVでありながらダカールラリーにも参戦しています。
2013年には3代目ミニへモデルチェンジしますが、2代目で多数設定された実験的グレードは整理されてサルーン、コンバーチブル、クラブマン、クロスオーバー(カントリーマン)へ集約されるとともに、サルーンへ5ドアハッチバック車の追加、クラブマンとクロスオーバーは大型化され、後者はBMW X1の兄弟車として歴代ミニ最大の大きさになりました。
このようにBMW傘下でNEW「ミニ」ブランドとして浸透していったNEWミニですが、BMW初のFFコンパクトカーとして、その技術やメカニズムはBMW車にフィードバックされており、1シリーズや2シリーズ、X1のFFおよび4WD化へ貢献しています。
近年はBMWにせよNEWミニにせよ中国市場での販売台数が増え、FF車は中国でBMWと提携している長城汽車が開発を担当するとも言われており、BMWの世界戦略において「高級車以外の部門」で今後もNEWミニは重要な役割を果たしていきそうです。
歴代NEWミニ各型・中古車販売価格の相場と流通台数は?
2020年5月現在における、大手中古車販売サイトで歴代NEWミニ各型の中古車掲載台数は以下の通りです。
【第1世代】
・3ドアハッチバック(R50/R53)
※「ワン」と「クーパー」がR50で、「クーパーS」がR53
修復歴なし:3.2~135万円・488台
修復歴あり:12~64.9万円・16台
・コンバーチブル(R52)
修復歴なし:25~184万円・65台
修復歴あり:30~53万円・5台
【第2世代】
・3ドアハッチバック(R56)
修復歴なし:9.8~359万円・808台
修復歴あり:32~128万円・11台
・コンバーチブル(R57)
修復歴なし:47.8~298万円:55台
修復歴あり:なし
・クラブマン(R55)
修復歴なし:22~235万円・368台
修復歴あり:39~100万円・9台
・クロスオーバー(R60)
修復歴なし:38~319.9万円・574台
修復歴あり:46~159.9万円・6台
・ペースマン(R61)
修復歴なし:61.8~233万円・31台
修復歴あり:なし
ロードスター(R59)
修復歴なし:79.5~219万円・8台
修復歴あり:なし
クーペ(R58)
修復歴なし:79~229.8万円・16台
修復歴あり:129万円・1台
【第3世代】
・5ドアハッチバック(F55)/3ドアハッチバック(F56):1,486台
修復歴なし:69.8~439.9万円・1,474台
修復歴あり:109万円~335万円・12台
・コンバーチブル(F57):90台
修復歴なし:178.8万円~480万円・90台
修復歴あり:なし
・クラブマン(F54)
修復歴なし:129.8~448万円・457台
修復歴あり:185~328万円・6台
・クロスオーバー(F60)
修復歴なし:178.9~481.2万円・360台
修復歴あり:199.5~218万円・2台
いずれの世代でもベーシックな3ドア/5ドアハッチバック車の流通台数が多く、次いで人気の「クロスオーバー」や「ハッチバック」、旧ミニ以来の定番「コンバーチブル」が続き、2代目の実験的モデル「ペースマン」「ロードスター」「クーペ」は流通台数の少ないレア車となっています。
歴代NEWミニ・買取価格の相場と、年式、グレードごとの傾向は?
歴代NEWミニ各型は買取相場ではどのように評価されているのでしょうか?これも大手買取専門業者のサイトで買取実績が確認されたものを紹介します。
まずは各世代・各型ごとの平均買取価格と平均残価率です。
【第1世代】
・3ドアハッチバック(R50・ワン、クーパー)
2004~2007年式:約7万円・約3%
・3ドアハッチバック(R53・クーパーS)
2003~2007年式:約10万円・約3%
・コンバーチブル(R52・クーパー、クーパーS)
2005~2009年式:約10万円・約3%
・第1世代平均:約9万円・約3%
【第2世代】
・3ドアハッチバック(R56・ワン、クーパー、クーパーS、JCW[ジョンクーパーワークス])
2007~2013年式:約32万円・約9%
・クラブマン(R55・クーパー、クーパーS、JCW)
2008~2014年式:約42万円・約11%
・コンバーチブル(R57・クーパー、クーパーS)
2009~2015年式:約56万円・約14%
・クーペ(R58・クーパー、クーパーS)
2012~2015年式:約54万円・約15%
・クロスオーバー(R60・ワン、クーパー、クーパーS、クーパーD、クーパーSD、JCW)
2011~2017年式:約77万円・約19%
・ロードスター(R59・クーパー)
2013年式:約86万円・約23%
・ペースマン(R61・クーパー、クーパーS、クーパーD、JCW)
2013~2015年式:約72万円・約18%
・第2世代平均:約60万円・約15%
【第3世代】
・3/5ドアハッチバック(F56・ワン、クーパー、クーパーS、クーパーD、クーパーSD、JCW)
2014~2019年式:約141万円・約37%
・クラブマン(F54・ワン、クーパー、クーパーS、クーパーD、クーパーSD、JCW)
2015~2019年式:約146万円・約32%
・コンバーチブル(F57・クーパー、クーパーS、JCW)
2016~2019年式:約173万円・約37%
・クロスオーバー(F60・クーパーD、クーパーS E、クーパーS D)
2017~2019年式:約202万円・約41%
・第3世代平均:約165万円・約37%
もともと古い名車のリメイクとあって、約20年前にデビューした第1世代でもまだ旧車へのプレミアがつくような車ではなく、単に古い車として「査定で値段がつくとしても一桁万円から10万円程度」です。
最初のハッチバック(R56)がデビューした2007年から最後のクロスオーバー(R60)が販売終了する2017年まで10年続いた第2世代では買取価格にだいぶバラつきがありますが、13年落ち車まで含めて平均残価率15%はリセールバリューとしてまずまず。
だいぶ後まで売られていてディーゼル車(クーパーD、クーパーSD)や4WD車(ALL4)も設定されたクロスオーバーはクロスオーバーSUVという人気ジャンルなこともあり、最終の2017年式では3年落ち型落ち輸入車でブランドも格落ちになるにも関わらず平均買取価格127万円、平均残価率32%と優秀です。
2014年以降の第3世代ともなると平均買取価格が150万前後、まだ3年落ち以内のクロスオーバーに至っては200万円を超えますし、平均残価率も20~50%台と優秀ですが、特徴としてクロスオーバーやクラブマンより、ミニ本来の姿であるハッチバック車の高年式車がグレードによって平均残価率50%を超える高い水準となっています。
歴代NEWミニ・平均残価率からわかるリセールバリューの高いグレードは?
単純に「買取価格」だけで見れば、大抵どの型でも新車価格と買取価格は比例していますが、新車価格に対する買取価格の割合を表す「平均残価率」で見ると、若干異なる傾向が出てきます。
新しくとも11年落ちの第1世代はいずれも平均残価率3%程度で、「よほど程度良好ならゼロではない」程度になっているため、もう中古車で購入してもリセールバリューとしては期待できません。
バリエーションが多い第2世代ですと、クロスオーバーSUVモデルの「クロスオーバー」が突出していますが、単に最後まで売っていたので高年式車があるというだけではなく、第3世代のクロスオーバーSUVがBMW・X1とプラットフォームを共有する姉妹車となって少々大きくなりすぎたため、第2世代クロスオーバーの人気が持続しているように思えます。
クリーンディーゼルや電子制御4WDシステムなど第3世代同等のメカニズムを持ちつつ一回り小さい第2世代クロスオーバーは、コンパクトクロスオーバーとして他モデルより高い評価を受けているようで。これは3ドアクーペルックSUVの「ペースマン」でも同様です。
第3世代では前項で書いたようにクロスオーバーよりハッチバック車の人気が高いのですが、これは第2世代までの3ドアハッチバックに加え、日本でコンパクトカーとしての評価が高い5ドアハッチバック車追加の影響でしょう。
歴代NEWミニのリセールバリュー2トップは第3世代ハッチバックと第2世代クロスオーバー
まとめると、歴代NEWミニ第3世代では5ドアハッチバック車が日本のコンパクトカーの流行に沿った使い勝手とコンパクトさで、ステーションワゴンモデルの「クラブマン」を完全に食っており、3年落ち以内なら約40~50%以上の平均残価率から高いリセールバリューを誇るのがわかります。
続くのは第2世代クロスオーバーで、買取価格そのものは第3世代クロスオーバーの方が高いものの、比較的安価で小型軽量、取り回しもよいので日本市場向きのコンパクトSUVである点が評価され、年式の割に高年式車なら約20~40%近い平均残価率でリセールバリュー良好です。
また、存在自体は地味ですが、第2世代のみにあったクーペやロードスター、ペースマンも年式の割にリセールバリューが20%前後と高く、レア車需要的なものが既に発生していると考えてもよいでしょう。
※中古車販売価格や買取相場は2020年5月現在の金額です。
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