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6代目メルセデス・ベンツ・Sクラス(W222系・2013-)の買取相場

ベンツSクラス 買取相場

日本での輸入車トップシェアを誇るメルセデス・ベンツで、ブランド最上級のフラッグシップサルーンといえばSクラスです。さらに上のブランド、メルセデス・マイバッハ・Sクラスのベースにもなっている最上級サルーンの現行モデル、6代目W222系は買取相場でどのような評価になっているでしょうか?現行モデル派生型のSクラスクーペ(C217)と合わせてご紹介します。

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重厚なフロントマスクで存在感の増した4代目メルセデス・ベンツCクラス(W205系)

現在「~クラス」としてクラス名でラインナップされているメルセデス・ベンツ車でもっとも早くクラス名を取り入れたのが1972年に登場した初代Sクラス(W116系)でした。

それ以前から「メルセデス・ベンツ」ブランドの最上級車種も含めてSクラスと呼ぶ時もありますが、正式呼称としてはW116系からで、以降も代を重ねて2020年6月現在も販売されているW222系が6代目です。

「メルセデス・ベンツ」ブランドを展開しているドイツのダイムラー・グループでは2002年に最上級ブランド「マイバッハ」を復活させ、その後Sクラスをベースにした最高級サルーンをラインナップする「メルセデス・マイバッハ」ブランドを作ったため、厳密にはSクラスは同グループの最上級車ではなくなり、近年は運転手付きのショーファードリブンカーではなく、高級オーナードライバーへとコンセプトが変わっています。

かつては6リッターV12気筒エンジンを搭載したS600など、重厚感に加えて威圧感もある権威主義的なイメージが強かったものですが、大幅にダウンサイジングした4代目(W220系)よりだいぶ印象が変わり、2013年より販売されている現行の6代目(W222系)ではCクラスまで似たようなデザインとなっていますが、ダーティなイメージは薄れた反面で高級イメージの再構築に苦労しているようです。

日本での現行モデルは3リッターV6ツインターボの「S400」や4.7リッターV8ツインターボの「S550」を中心に、フルハイブリッド版「S300h」「S400h」や、プラグインハイブリッド版「S550e」「S560e」、久方ぶりに復活した3リッター直6エンジンへターボと電動スーパーチャージャーを組み合わせたマイルドハイブリッド版「S450」などがラインナップされており、6リッターV12エンジン搭載の「S600」やAMGバージョンも健在。

さらに従来は「CLクラス」と呼ばれていた2ドアクーペも「Sクラスクーペ」(C217)としてシリーズに加わったほか、電動ソフトトップの「Sクラスカブリオレ」(R217)もラインナップされており、全て日本でも販売されています。

超高級車ゆえに販売台数はそう多くはないものの、高級車ブランドとしての「メルセデス・ベンツ」におけるイメージリーダーとして、重要な役割を担い続けているのが「Sクラス」シリーズです。

6代目メルセデス・ベンツ・Sクラス(W222系)・中古車販売価格の相場と流通台数は?

セダン、クーペ、カブリオレ各型でそれぞれ中古車販売価格の相場と流通台数を見てみましょう(2020年6月現在)。

4ドアセダン(W222)

修復歴なし:268~1,698万円・531台
修復歴あり:388~775万円・2台

クーペ(C217)

修復歴なし:498~1,548万円・55台
修復歴あり:725万円・1台

カブリオレ(R217)

修復歴なし:898~1,498万円・12台
修復歴あり:なし

2015年度まで輸入車販売ランキングのベスト20位に入るほどでコンスタントに年間4,000~5,000台ほど売っていましたから、高価な割に意外とタマ数があるという印象ですが、さすがにデビュー7年ともなれば、特に4ドアセダンでは手頃な価格の車も出ています。

もっとも、この種の車であまり格安なものを買うと後で車検や修理代が大変だったりしますから、長期間乗る想定であれば安すぎる車は避けた方が、結果的に安上がりかもしれません。

6代目メルセデス・ベンツ・Sクラス(W222系)・買取価格の相場と、年式、グレードごとの傾向は?

買取相場ではどのように評価されているのでしょうか?これも大手買取専門業者のサイトで買取実績が確認されたものを、年式やグレードごとの評価と合わせて紹介しますが、先代モデルとグレード名がかぶる2013年式や、「メルセデスAMG」ブランドになって以降のAMGモデルは調査対象から外しました。

まずは年式ごとの平均買取価格と平均残価率です。

4ドアセダン(W222)

2014年式:約326万円・約17%
2015年式:約294万円・約17%
2016年式:約266万円・約18%
2017年式:約351万円・約23%
2018年式:約341万円・約27%
2019年式:約687万円・約36%
総合:約355万円・約20%

クーペ(C217)

2015年式:約463万円・約20%
2016年式:約462万円・約25%
2017年式:約471万円・約23%
総合:約475万円・約23%

カブリオレ(R217)

買取実績なし

初回車検(新規登録から3年)になる3年落ち2017年式から平均残価率が大幅に下がる傾向があり、1年落ち程度でも4割を切りますから残価率という点ではあまり期待できませんが、それでも数百万円で買い取られているのは元が高価な車だけあります。

続いて買取実績のあったものに限り、「エクスクルーシブ」などサブグレードや標準/ロングボディはひとまとめにした大まかなグレードごとで平均買取価格を紹介します。

4ドアセダン(W222)

S400(3リッターV6ツインターボ):約318万円・約25%
S550(4.7リッターV8ツインターボ):約311万円・約17%
S560(4リッターV8ツインターボ):約406万円・約22%
S400h(3.5リッターV6フルハイブリッド):約246万円・約19%
S550e/S560e(3リッターV6ツインターボ+プラグインハイブリッド):約487万円・約26%
S63AMG(5.5リッターV8ツインターボ):約391万円・約15%

クーペ(C217)

S400(3リッターV6ツインターボ):約471万円・約29%
S550(4.7リッターV8ツインターボ):約448万円・約22%
S63AMG(5.5リッターV8ツインターボ):約435万円・約20%

あまり買取実績の多い車ではないため、グレードによって高年式のみ、低年式のみの実績ということもあり、あくまで参考値です。

S400hのようなフルハイブリッド車はSクラスほど重量級の車だとモーターのみでのEV走行が非常に限られて燃費性能や騒音低減効果が薄いためか、それとも国産ハイブリッド同様に走行用バッテリーの経年劣化が懸念されるためか、どうも残価率が低い傾向にあり、買取価格自体もそう高くありません。

一方でEV走行での航続距離がある程度長いプラグインハイブリッドはソコソコ高い残価率に思えますが、4年落ちでは約16%に落ちるため、やはりSクラスとハイブリッドの相性はあまり高く評価されず、パワフルなダウンサイジングターボの方が有利なようです。

6代目メルセデス・ベンツ・Sクラス(W222系)のリセールバリューは初回車検までが勝負

元が高価な車ゆえに(4ドアセダンなら約1,000万~2,400万円)、買取価格が200万を切るような事はそうそうないようですが、オプション込み実勢価格に対する買取価格の割合である「リセールバリュー」の観点から見た場合、「初回車検(3年)が迫ると急激に下がり、継続車検(2年)ごとにジワジワ落ちていく」という傾向があります。

つまり、輸入高級ブランドの高級車として高い価値を認めてもらえるのは新車で購入してから1~2年の間という事であり、新車購入したユーザーは初回車検までが勝負と考え比較的早めのスパンで乗り換えていくのが最適な車のようです。

ただし、中古車価格の下落も早い割には、一旦ある程度価値が下がると残価率1割を切るような暴落はしないため、割安なSクラスを中古で購入し、新車価格との比較ではともかく、中古車価格に対してはリセールバリューが高めになる可能性はあります。

購入後の維持費や車検代、トラブル発生時のメンテナンス費用が高くつかなければの話になりますし、ブランドイメージが大きく影響を与える類の車である以上は型落ちになると価値も暴落しがちなため、2020年後半と言われるSクラスのモデルチェンジが控えている今は、リセールバリュー狙いで現行モデルの中古車を買うにはちょっとタイミングが悪く、現在所有しているユーザーはそろそろ売却や次期型買い替えに伴う下取りを計算に入れておいた方がいいかもしれません。

※中古車販売価格や買取相場は2020年5月現在の金額です。

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