メルセデスベンツGクラス 査定
高級車やスーパーカーのメーカーが続々とクロスオーバーSUVの新商品を発売していますが、それらはあくまで「ちょっと悪路走破性の高い高級乗用車」に過ぎません。本格的なオフロード走行性能を持ちつつ、豪華な内装や先進装備を誇る世界の3大高級オフローダーといえば、イギリスのランドローバー・レンジローバー、日本のトヨタ・ランドクルーザー(あるいはレクサスLX)、そしてドイツのメルセデス・ベンツ・Gクラスです。
電話なし 車査定 アプリ
電話を使わない全く新しい車買取・一括査定アプリ【ストリマ】は、車一括査定サイトの課題であった、電話を使うことをなくした業界初のサービスになります。
一括査定サイトを利用したユーザーの75%が、たくさん電話がかかって来る事を負担に感じています。一方、電話をかける買取店も電話をかける事を負担に感じており、電話を使うことは双方の負担になっていました。
ここ来て!査定は業界初の、電話を使わない仕組みを実現することで、電話がたくさんかかってくることはありませんし、電話をかける必要もなく、双方の負担がなくなる新しい仕組みです。
各代の概要と時代背景
軍用車両としての企画から発展した初代W460系(1979-1990)
1972年、パーレビ王朝時代のイランからの要請により、ドイツのダイムラー・ベンツとオーストリアのシュタイア・ダイムラー・プフ(現在のマグナ・シュタイア)による共同開発がGクラスの始まりで、当初は狩猟用、あるいは国境警備隊用のオフロード車として開発されるとともに、当時の西ドイツ軍(現在のドイツ軍)へも汎用軍用車両として売り込まれました。
西ドイツ軍への売り込みは結局フォルクスワーゲンの「イルティス」が採用、後により多用途へ使用可能な「ヴォルフ」としてGクラスも採用されますが、軍用車両としてはまずフランス軍がGクラス試作車をベースとした「プジョー・P4」として採用されます。
その一方で民生バージョンの開発も進んで1979年にはシュタイア・プフの工場で生産を開始、ローマ法王が乗る「パパモビル」というガラス張りの特装車で有名になって華々しいデビューを飾り、1981年にはドイツで本格販売を開始、1983年には日本でも少数ずつ輸入販売が開始されました。
当初日本では3リッター直5ディーゼルの「300GD」ワゴンタイプのショートボディおよびロングボディ、そしてキャンバストップ仕様が販売され、後に2.3リッター直4ガソリンエンジンの「230GE」も追加。
その当時は「ゲレンデヴァーゲン」と呼ばれており、日本では「高級輸入車メーカーのメルセデス・ベンツが開発した高級RV」として認知され、ウォールナット内装など豪華外装を持つ「230GEプレディカート」などがラインナップされています。
ただし、当時の日本では三菱・パジェロやトヨタ・ランドクルーザー、いすゞ・ビッグホーンなど本格オフローダーが日常的な乗用車として人気を博した「RVブーム」だった事や、メルセデス・ベンツのブランド力もあってゲレンデヴァーゲンも人気はあったものの、「あくまで軍用車両上がりのスパルタンなオフローダーへ豪華内装を与えただけの車」と冷静な評価を下すメディアもありました。
(代表スペックと中古車相場)
メルセデス・ベンツ (W460) ゲレンデヴァーゲン プレディカート230GEロング 1989年式
全長×全幅×全高(mm):4,560×1,775×1,970
ホイールベース(mm):2,850
車重(kg):2,130
エンジン:M115 水冷直列4気筒SOHC8バルブ
排気量:2,297cc
最高出力:88kw(120ps)/5,100rpm
最大トルク:192N・m(19.6kgm)/4,000rpm
燃費:-
乗車定員:7人
駆動方式:4WD
ミッション:4AT
サスペンション形式:(F)リーディングリンクリジッド・(R)トレーリングリンクリジッド
中古車相場:346.5万~880万円(車両本体価格・2020年8月現在)
ゲレンデヴァーゲンから「Gクラス」へ、2代目旧W463系(1991-2019)
民生用として初のモデルチェンジで2代目W463系となった「ゲレンデヴァーゲン」は1991年8月に日本でも登場し、3リッター直6ガソリンエンジンを搭載、3ドアショートボディと5ドアロングボディが設定された「300GE」が発売されます。
この代から民生仕様はフロント・センター・リヤデフにデフロック機構付きのフルタイム4WDとなり、舗装路での高速巡航性能と悪路走破性の両立、内装や快適装備の充実による本格的な高級オフローダー化が進み、1994年12月には排気量を3.2リッターへ拡大する改良と同時に「Gクラス」へと車名を変えました。
その後2019年までの長きに渡ってモデルチェンジされる事なく販売されるロングライフモデルとなりますが、主に以下のような変更やモデル追加がありました。
1995年9月:ショートボディをベースにルーフとボディ後半上部をキャンバストップ化した「G320カブリオ」追加。
1997年10月:4速ATから5速ATへと更新。
1998年10月:5リッターV8エンジン搭載の「G500」「G500ロング」「G500カブリオ」を追加し、G500系には右ハンドル車も設定。
1999年8月:豪華内装の特別仕様車「G500クラシック」発売。
2001年4月:G320ロングを「G320L」へ改名。G500、カブリオおよび右ハンドル車廃止。
2001年6月:G500ロングを「G500L」へ改名。5速ATの電子制御化。
2001年9月:G500Lをベースに5.5リッターV8エンジンを搭載したAMG仕様「G55L AMG」を追加。
2004年4月:ロングボディ車の名称を「G320ロング」「G500ロング」「G55AMGロング」へ戻す。
2006年11月:G500ロングのATを7速ATへ更新。G55AMGロングのエンジンをスーパーチャージャー仕様へ更新。G320系カタログ落ち。
2009年3月:G500ロングのエンジンを5.5リッターV8へ更新。
2010年12月:内外装を豪華仕様とした特別仕様車「G550ロング カーボンエディション」発売。
2011年8月:内外装を豪華仕様とした特別仕様車「G550ロング エディションセレクト」発売。
2012年5月:アパレルブランドとコラボした特別仕様車「G55AMGロング マスターマインドリミテッド」発売。
2012年8月:内外装を一新し、グレード名から「ロング」を省略。AMG仕様に5.5リッターV8ツインターボの「G63AMG」と6リッターV12ツインターボの「G65AMG」を設定。双方とも7速ATとの組み合わせ。
2013年4月:AMG仕様オーバーフェンダーなど内外装を豪華仕様とした特別仕様車「G550ナイトエディション」発売。
2013年9月:3リッターV6クリーンディーゼルターボ搭載車「G350ブルーテック」が右ハンドル専用で追加。
2014年4月:車両本体価格8,000万の超豪華6輪駆動特別仕様車「G63AMG6×6」発売。
2014年9月:ゲレンデヴァーゲンから通算したGクラス誕生35周年記念特別仕様車、「35thアニバーサリーエディション」をG350とG63AMGベースで発売。
2015年5月:ヤナセ創立100周年記念特別仕様車「G63AMG 100thアニバーサリーエディション」を発売。AMG仕様は「メルセデスAMG・Gクラス」として独立。
2015年9月:白黒2トーン仕様外装などを施した特別仕様車「G350ブルーテックエディション ゼブラ」を発売。
2015年12月:G550のエンジンを4リッターV8ツインターボへ更新。特別仕様車「G550エメラルドブラックリミテッド」発売。
2016年1月:G350ブルーテックを「G350d」へ改名。
2016年4月:思い切ったリフトアップが行われた特別仕様車「G550 4×4スクエアード」発売。
2017年11月:特別仕様車「G350dデジーオマヌファクトゥーアエディション」発売。
2018年4月:特別仕様車「G350dヘリテージエディション」「G550デジーノマグノエディション」発売。
(代表スペックと中古車相場)
メルセデス・ベンツ (W463) Gクラス G500ロング 2006年式
全長×全幅×全高(mm):4,530×1,810×1,970
ホイールベース(mm):2,850
車重(kg):2,420
エンジン:M113 水冷V型8気筒SOHC24バルブ
排気量:4,965cc
最高出力:218kw(296ps)/5,500rpm
最大トルク:456N・m(46.5kgm)/2,800~4,000rpm
10・15モード燃費:5.9km/L
乗車定員:5人
駆動方式:4WD
ミッション:7AT
サスペンション形式:(F・R)コイル式リジッド
中古車相場:242万~2,730万円(車両本体価格・2020年8月現在)
モデルナンバーは変わらずともフルモデルチェンジ級!3代目第2世代W463系(2018-)
「3代目」と言ってもよいほど大規模な改良が施されながら、モデルナンバーはあくまでW463で変わらないためビッグマイナーチェンジに留まるとされる「第2世代W463系」3代目Gクラスは2018年6月に日本でも発売。
遠目には初代以来全く変わらぬように思えるほどデザインの大幅変更はなく、ラインナップも当初4リッターV8ツインターボの「G550」と変わらないものの、「350d」のクリーンディーゼルターボは新型の3リッター直6へ更新、ミッションは新型の9速ATへ更新され、構成素材の見直しでボディを拡大しつつ軽量化、電動パワステの採用で運転支援システムへ対応し、ヘッドランプもLED化されるなど、中身はかなり近代化されました。
なお、発売当初からラインナップのG550(左ハンドル専用)、2019年4月に旧W463系から更新されたG350d(右ハンドル専用)というラインナップに変更はありませんが、2020年7月に初の特別仕様車として「G350dマヌファクトゥーアエディション」が発売されています。
(代表スペックと中古車相場)
メルセデス・ベンツ (W463) Gクラス G350d 2020年式
全長×全幅×全高(mm):4,660×1,930×1,975
ホイールベース(mm):2,890
車重(kg):2,460
エンジン:OM656 水冷直列6気筒ディーゼルDOHC24バルブ ICターボ
排気量:2,924cc
最高出力:210kw(286ps)/3,400~4,600rpm
最大トルク:600N・m(61.2kgm)/1,200~3,200rpm
WLTCモード燃費:9.9km/L
乗車定員:5人
駆動方式:4WD
ミッション:9AT
サスペンション形式:(F)ダブルウィッシュボーン・(R)コイル式リジッド
中古車相場:1,425万~1,760万円(車両本体価格・2020年8月現在)
各代の主な新装備
初代W460系
初期のW460系は当初軍用車両としての採用を期待されて開発されただけに質実剛健、エンジンも従来からメルセデス・ベンツ車に採用されている信頼性の高いものばかり投入され、ディーゼルターボすらありませんでした。
特に日本では2.8リッター直6ガソリン車や末期に追加されたフルタイム4WD車は投入されず、最後まで2.3リッター直4ガソリンエンジンまたは3リッター直6ディーゼルエンジンのパートタイム4WD車のみで、装備面の充実や内装のグレードアップが図られた程度です。
2代目旧W463系
・3.2リッター直6DOHC24バルブエンジン(G320)
・5リッターV8SOHC24バルブエンジン
・5.5リッターV8SOHC24バルブエンジン(AMG、G550)
・同スーパーチャージャーエンジン(AMG)
・同ツインターボエンジン(AMG)
・6リッターSOHC24バルブエンジン(AMG)
・3リッターV6クリーンディーゼルターボエンジン(350d)
・4リッターV8ツインターボエンジン(G550)
・5速AT(1997年10月以降。2001年4月以降電子制御化。)
・7速AT(2007年7月以降G500系/G550系)
・フロント/センター/リヤ電子制御デフロック機構および副変速機付きフルタイム4WD
・ABS
・ブレーキアシスト
・4ESP(4エレクトロニック・スタビリティ・プログラム)
・デュアルエアバッグ
・ウィンドウバッグ
・テンショナー&フォースリミッター付きシートベルト
・後席中央3点式シートベルト
・ISO-FIX対応チャイルドセーフティシート固定装置
・アクティブヘッドレスト
・盗難防止警報システム
・緊急時通報用E-callシステム
・アクティブライトシステム(ステアリング連動式)
日本ではまだ「ゲレンデヴァーゲン」と呼ばれていた頃から通算して約18年も販売されていた2代目旧W463系ですが、その間にエンジンやミッションが何度も変更されているほか安全装備も充実、内装も段階的に本革やウォールナットなど高価な素材の使用範囲が拡大しており、初期と末期では全く別物と言ってよい車になっています。
これらの中でも2代目で最大の特徴と言えるのがフルタイム4WDシステムで、舗装路での安定性と高速走行に優れたフルタイム4WDへ、悪路走破性も維持すべくフロント/センター/リヤデフ全てに電子制御デフロックを採用。
さらにスイッチひとつでクロスカントリーモードへ移行できる副変速機も搭載されていて、まさにフルタイム式とパートタイム式の良いとこ取りを実現した本格的な4WDシステムとなっており、頑強なラダーフレーム式シャシーと合わせて本格オフローダーとしての性能も保っています。
3代目新W463系
・3リッター直6DOHCクリーンディーゼルターボ
・9速AT
・LEDヘッドライト/LEDリアコンビネーションランプ
・電動機械式ラック&ピニオン式ステアリング
・安全運転支援システム「レーダーセーフティパッケージ」
3代目新W463系ではアルミニウムなど新素材の多用でボディが一回り大きくなったにも関わらず重量増加は抑えられ、ヘッドライトなどにLEDを採用。
パワステの電動化や電子制御スロットルも採用した新エンジン、ABSなどの改良により、衝突被害軽減ブレーキなどとともにレーダーやカメラを用いてクルーズコントロールも可能な安全運転支援パッケージが搭載されるようになりました。
新型のクリーンディーゼルや9速ATの採用により燃費性能や低排出ガス化など環境性能も向上、ミッションの段数が増えて緻密な制御と高速走行時の低いギアによる運転が可能になったため、静粛性や快適性にも良い影響を及ぼしています。
パッと見は昔ながらの「ゲレンデヴァーゲン」の面影を残す現行Gクラスですが、中身はハイテクで固められた新時代の車と考えるべきでしょう。
派生モデル
プジョー・P4(初代ベース)
初代Gクラス(ゲレンデヴァーゲン)には軍用のW461型もありましたが、先行するようにフランス陸軍向けにフランスのプジョーも加わって共同開発、ライセンス生産した軍用型がプジョー・P4です。
メルセデス・ベンツW461「ヴォルフ」(初代ベース)
初代W460ベースの軍用車両で、イルティスやVW181などフォルクスワーゲン製軍用車両の後継車としてドイツ軍などに採用、任務に応じたさまざまなバージョンが各国軍へ納入されており、戦闘能力を高めたAGFサーバルや、後述するIFAVなど強化型も開発されています。
偵察戦闘車IFAV(初代ベース)
ヴォルフをアメリカ海兵隊の偵察部隊用戦闘車として採用したもので、ハンヴィーなどより小回りが効き、バギーやジープタイプの車より搭載量の大きな車両として重宝されています。
メルセデスAMG・Gクラス(2代目~3代目ベース)
2代目の途中まではゲレンデヴァーゲン/Gクラスに「AMG仕様のグレード」が存在しましたが、AMGが新たにダイムラーグループの高性能車ブランド「メルセデスAMG」として独立したため、GクラスにもメルセデスAMG車が誕生しました。
基本的に通常のGクラスより大排気量で過給器(スーパーチャージャーやターボ)を装着した強力なエンジン、専用サスペンションやワイドフェンダーで武装した「高性能版Gクラス」で、車両本体価格で8,000万円もする化け物じみた6輪駆動SUVも販売されています。
そこまで高価で高性能な車は不要というユーザー向けに「AMGライン」と呼ばれる内外装オプションドレスアップパーツが通常のGクラス向けに準備されてはいますが、やはりメルセデスAMG車は同じGクラスでも全くの別格です。
モータースポーツ
車の性格上、派手なスポーツシーンでの活躍はあまりないGクラスですが、1983年の第5回パリ・ダカールラリーにはジャッキー・イクス/クロードブラッスール組の280GEが参戦し、見事に優勝!
その翌年からはポルシェ953(959の原型)や三菱・パジェロのプロトタイプマシン、プジョー205T16などそうそうたる顔ぶれのモンスターマシンが毎回優勝をさらうような「パリダカ」で、まだ市販車ベースの車が悪戦苦闘して優勝を争う時代で最後の優勝を成し遂げ、その優秀性を証明してみせました。
電話を使わない全く新しい車買取・一括査定アプリ【ストリマ】は、車一括査定サイトの課題であった、電話を使うことをなくした業界初のサービスになります。
一括査定サイトを利用したユーザーの75%が、たくさん電話がかかって来る事を負担に感じています。一方、電話をかける買取店も電話をかける事を負担に感じており、電話を使うことは双方の負担になっていました。
ここ来て!査定は業界初の、電話を使わない仕組みを実現することで、電話がたくさんかかってくることはありませんし、電話をかける必要もなく、双方の負担がなくなる新しい仕組みです。