「気がついたら誰ももう作ってなかった」と思って古いコンセプトを引っ張り出してみたら、意外な大ヒット作になった!という例は自動車史でいくつかあり、有名な初代マツダ(ユーノス)・ロードスターなどもその1台です。そして身近なところではもう1台、ちょっとした会合での一言がきっかけで「そういえば今無いな?」と作ってみたら大ヒットになったのが、軽クロスオーバーSUVのスズキ ハスラーでした。
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各代の概要と時代背景
総合概要:3度目の正直でヒットした軽クロスオーバーSUV
2014年にデビューするや、「今までに無かった軽クロスオーバーSUV」のような扱いで大ヒットしたスズキ ハスラーですが、実は軽自動車において同ジャンルの試みが為されたのはハスラーが初めてではありません。
乗用車をベースに、その快適性を損なわないままクロカン4WDをマイルドにしたシティオフローダー風の内外装を与え、最低地上高を上げて少しばかりの悪路走破性を持たせた”クロスオーバーSUV”を軽自動車でやってみようという前例は過去にもありました。
その第1号と言えるのがダイハツ ミラRV-4(1992年発売)で、この時はRVブームに乗って普通乗用車をクロカン4WD風に純正カスタマイズした車がちょっと流行った頃ですが、この時はクロスオーバーSUV自体がヒット前で、キワモノ扱いで終わっています。
2回目に試みられたのは1998年10月に軽自動車が現在の新規格に変わった時で、スズキ kei(1998年発売)やダイハツ ネイキッド(1999年発売)、三菱 eKアクティブ(2004年発売)が発売されました。
しかし、2000年代前半までの時期は軽自動車ブーム以前で多彩なバリエーション展開がウケる時期でも無く、いずれも1代限りか短命で終わり、keiなどアルトワークス後継に転身してワンメイクレースが開催されていたほどでしたが、SUVとしては顧みられずに終わります。
こうして「売れ線」から外れる形で忘れ去られた軽クロスオーバーSUVですが、2010年代に入った頃、スズキの鈴木 修 会長が参加したある会合で「keiの終了でクロスオーバーSUVが消滅したのは残念」という声が耳に入りました。
軽自動車ブームで需要も多様化していた今なら、以前より可能性は高いのでは無いか?と考えたスズキの動きは素早く、ワゴンRをベースにハスラーを仕立てて東京モーターショー2013へ出展したところ大好評で発売が決定。
ファニールックとポップなカラーなど男女を問わず好まれるデザインと、災害の多い時代で最低限の悪路走破性を持つことが評価され、「軽SUV3度目の正直」でヒット作となりました。
軽ながらSUVらしいルックスと最低限の機能を持つ初代MR31S/MR41S(2014-)
2014年1月にハスラーが発売された時、単に「最低地上高が高いだけの軽自動車」では無かったことがヒットに結びつきました。
まず全体的なデザイン、丸目のヘッドライトとメッシュの台形フロントグリルやFRPパーツ、ホワイトなどに塗り分け可能だったルーフなどといった配色は、かつてのオフロード4WDの名車、トヨタFJ40型ランドクルーザーや、そのリメイク版FJクルーザーを思わせました。
特にFJクルーザー自体は最新装備で固めつつランドクルーザープラドがベースのため、気軽に所有するには大きくて高価、オーバースペックという面がありましたが、ハスラーはそうしたネガティブ面を一掃して気軽に所有できる軽SUVです。
そしてスズキの伝統ある本格軽オフローダー、ジムニーほどタフでも無ければ優れた悪路走破性も持ちませんでしたが、最低地上高を確保して滑りやすい道の坂道発進や、下り坂を低速で安全に降りる機能を持っていました。
それでいて快適性や、マイルドハイブリッドの”S-エネチャージ”、衝突被害軽減ブレーキなどの安全運転支援装備はワゴンR同等のものを持っており、「いざとなれば少し頼りになって、普段は快適この上ない」という、ユーザーにとって都合のいい1台になっていたのです。
しかもCVTだけではなくSUVらしく5速MT車の設定もあり、4WDでオーバースペックというユーザーには安価なFF車ももちろんありましたから、むしろスズキがハスラーを発売するまでこの種の車がしばらく存在しなかった方が不思議で、当然大ヒットになりました。
(代表スペックと中古車相場)
スズキ MR41S ハスラー Xターボ4WD 2018年式
全長×全幅×全高(mm):3,395×1,475×1,665
ホイールベース(mm):2,425
車重(kg):870
エンジン:R06A 水冷直列3気筒DOHC12バルブ ICターボ
排気量:658cc
最高出力:64馬力 / 6,000rpm
最大トルク:9.7kgm / 3,000rpm
モーター:WA04A 直流同期電動機
最高出力:2.2馬力
最大トルク:4.1kgm
乗車定員:4人
駆動方式:4WD
ミッション:CVT
燃費(km/L):26.2(※JC08モード燃費)
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)I.T.L
中古車相場(各型全て):59.5万円~189万円(各型含む)
新装備
ワゴンR譲りのハイテク装備にSUVらしい追加機能
ハスラーは基本的にワゴンR(5代目)をベースとしているため、内外装の違いを除けば装備面やメカニズムは非常に似ており、当然それに準じた最新装備が施されています。
・新型高効率エンジン「R06A」(ターボおよびNA)
・強化オルタネーターでリチウムイオンバッテリーに充電、車内電装品に使いエンジンの負担を減らす「エネチャージ」
・エネチャージの強化オルタネーターをモーター兼用のISGに換装、発進時と加速時のモーターアシストに使うマイルドハイブリッド「S-エネチャージ」(2015年5月改良以降)
・アイドリングストップ時に蓄冷材から冷風を送る「エコクール」
・レーザーレーダー式衝突被害軽減ブレーキ「レーダーブレーキサポート」(A以外のCVT車)
・同ステレオカメラ式「デュアルカメラブレーキサポート」(2015年12月以降のX/Xターボ)
・誤発進抑制機能(A以外)
・車線逸脱警報、ふらつき警報、先行車発進お知らせ機能(2015年12月以降のX/Xターボ)
・走行安定性を高めるESP(スタビリティコントロール)
上記に加え、クロスオーバーSUVらしい装備としては以下があります。
・滑りやすい急な下り坂で自動的に速度を7km/hに保ちゆっくり安全に降りる「ヒルディセントコントロール」
・滑りやすい路面での発進時に空転する車輪にブレーキをかけ駆動力を逃がさない「グリップコントロール」
この2つの装備と高い最低地上高によって、並の軽自動車よりはやや優れた悪路走破性や、ぬかるみなどからの脱出はしやすくなっています。
派生モデル
クロスビー(2017-)
ハスラーの登録車(白ナンバー)版が欲しいという要望に応えて、イグニスやソリオをベースにバレーノやスイフトRSt用の1リッターターボエンジンを搭載、ハスラーと似た内外装としたコンパクト・クロスオーバーSUVがクロスビーです。
一見するとハスラーの全幅を拡大しただけにも見えますが共通部品はほとんど無く、全くの新規開発ではありますが、デザインテイストは共通でデビュー前は「ハスラーワイド」などとも呼ばれていました。
マツダ フレアクロスオーバー(2014-)
スズキ軽自動車のOEMを受けているマツダで販売している、マツダ版ハスラーがフレアクロスオーバーです。
マツダはkeiのOEM版ラピュタの販売終了後も、ジムニーのOEM版AZ-オフロードを販売していましたが、フレアクロスオーバーとデビューと相前後して販売終了したため、同車がマツダ唯一の軽SUVとなっています。
ハスラークーペ(未発売)
東京モーターショー2013でハスラーと同時に、天井後部を低くしてクーペルックとしたハスラークーペも出品されました。
FJクルーザー風の外観にクーペルックは評判が今ひとつだったのか市販に至っていませんが、今後何らかの形で再登場する可能性はあります。
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