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6代目ダイハツ・ムーヴ(2014-)の買取相場

ムーヴ 買取相場

軽スーパーハイトワゴン各車の大ヒットに隠れて目立ちませんが、実は長期間販売台数上位にあり続けるロングヒット作が6代目ダイハツ・ムーヴです。安価でコンパクトなミライースと、主力車種のタントの中間で扱いやすいベーシックモデルとして定着したムーヴは、買取市場でどのように評価されているでしょうか?

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安定して販売台数ランキング上位へ居座る隠れベストセラー、6代目ダイハツ・ムーヴ

初代スズキ・ワゴンR(1993年登場)の大ヒットに触発されたダイハツが、初の軽トールワゴンである初代ムーヴを発売したのは1995年。初代モデルは当時のミラをベースにハイルーフのボディとしたもので乗員の着座位置はそのまま、アイポイントも低いままだったので、言うなれば商用車ミラ・ウォークスルーバンのドア配置を普通にして、乗用登録にしたような車でした。

しかしモデル後半から追加した「裏ムーヴ」ことムーヴカスタムがヒット作となり、「おとなしいデザインの標準モデルと対になる、メッキパーツなどを多用したアグレッシブデザインの純正カスタムモデルを作って多様なユーザーの支持を得る」という戦略は以降のミニバンや軽トールワゴンで広く使われる事となり、ムーヴはその先駆けだったのです。

2代目以降は最初から着座位置の高い本格的な軽トールワゴンとして作られてダイハツの主力車種となり、さらにハイルーフな軽スーパーハイトワゴンのタントが主力車種に成長すると、旧来の標準的な軽乗用車だったミラと、新たな主力車種タントの中間的なベーシックモデルとして、安定した販売台数を誇るロングセラー車となります。

さらにムーヴの特徴として、デザインテイストの異なる派生車種を多数生み出したのも特徴で、猫バス的なムーヴラテ(3代目ベース)、軽自動車版bB的で四角いデザインのムーヴコンテ(4代目ベース)、ハイルーフ車以外で初めて両側後席スライドドアを採用したムーヴキャンバス(6代目ベース)なども登場。

現在販売されているのは2014年12月にモデルチェンジした6代目で、樹脂部品など軽量素材を多用して剛性アップと軽量化を両立したボディや充実した安全装備、個人向けパーソナルカーとしてはむしろスライドドアより扱いやすい後席ヒンジドアなどで、発売から5年以上たった現在でも販売トップになることこそないものの、安定した販売を誇っています。

6代目ムーヴ・中古車販売価格の相場と流通台数は?

まずは6代目ムーヴ(通常版)とムーブカスタム(純正カスタム版)それぞれの、中古車販売価格の相場と流通台数を見てみましょう(2020年5月現在)。

【6代目ムーヴ(2014.12-)】
修復歴なし:25~150.7万円・2,081台
修復歴あり:24.7~107.8万円:63台

【6代目ムーヴカスタム(2014.12-)】
修復歴なし:39~174万円・1,480台
修復歴あり:42.5~148万円・63台

さすがに市場でのタマ数は多く、ムーヴカスタムの方が普通のムーヴより高値傾向にありますが、比較するとムーヴカスタムより普通のムーヴのタマ数が多いのは意外です。

目立つ人気モデルなら純正カスタム車の方がタマ数も多いものですし、その販売が成功するかどうかで販売実績を左右するほどの存在なのですが、軽トールワゴンというジャンルは既にトレンドから少し外れて軽ベーシックモデル化しているゆえかもしれません。

6代目ムーヴ・買取価格の相場と、年式、グレードごとの傾向は?

買取相場ではどのように評価されているのでしょうか?これも大手買取専門業者のサイトで買取実績が確認されたものを、年式やグレードごとの評価と合わせて紹介します。

まずは年式ごとの平均買取価格と平均残価率ですが、2014年式に関しては先代(5代目)とグレード名が同じで区別しにくいため、調査対象から外しました。

【6代目ムーヴ】
2015年式:約36万円・約25%
2016年式:約36万円・約25%
2017年式:約47万円・約33%
2018年式:約56万円・約39%
2019年式:約54万円・約39%
総合:約46万円・約32%

【6代目ムーヴカスタム】
2015年式:約51万円・約28%
2016年式:約57万円・約32%
2017年式:約62万円・約35%
2018年式:約80万円・約45%
2019年式:約79万円・約44%
総合:約66万円・約37%

初回車検(軽自動車では新規登録から2年)を迎える2年落ち2018年式までの査定評価が高く、特にムーヴカスタムは標準ムーヴより5%ほど上回る評価を得ています。

ただし、人気ジャンルなら初回車検まで50%程度の残価を維持することは少なくないことを考えると、やはり買取市場からもムーヴのような軽トールワゴン車は流行の主流から外れていると考えられているようです。

続いてグレードごとの平均買取価格と平均残価率です。

【6代目ムーヴ】
L系:約40万円・約29%
X系:約49万円・約33%
Xターボ系:約44万円・約28%

【6代目ムーヴカスタム】
カスタムX系:約54万円・約32%
カスタムRS系:約63万円・約34%

てっきり純正カスタム車のムーヴカスタムが各グレードで標準ムーヴに差をつけるかと思いきや、標準ムーヴへ自然吸気エンジンを搭載した標準グレードである「X系」が意外に健闘しており、平均買取価格こそムーヴカスタムの標準グレード「カスタムX系」より低いものの、平均残価率はわずかですが上回りました。

これは標準グレードなら手頃な価格の標準ムーヴの方が手軽に乗りたいユーザーの需要に応えていると言えそうで、上級グレードのターボ車ならムーヴカスタムのカスタムRS系が標準ムーヴのXターボ系を大きく上回っています。

なお、ムーヴの場合は同系統グレードでも衝突被害軽減ブレーキなど安全運転支援装備をパッケージ搭載した「SA(スマアシ、スマートアシスト)」搭載グレードと非搭載グレードが存在するのですが、この種の車で先進装備へそこまで期待するユーザーが少ないのか、SAの有無より走行距離や車両程度の方が査定に与える影響は大きいようです。

6代目ムーヴでリセールバリュー狙いなら標準車は「X系」、カスタムは「RS系」

買取相場を見る時は、単純に買取価格が高いか安いかよりも、新車価格に対してどれほどの査定額が提示されるかを表す「残価率」の方が重要です。

一般的には新車価格が高いほど買取市場での査定額も高くなるものですが、残価率によっては高価な車と安価な車で新車価格ほど査定額の差がつかないということもよくある話で、残価率の高い方が「リセールバリューがいい(売却時にトク)」という事になります。

その観点からすると、標準ムーヴなら装備はソコソコ、自然吸気エンジンでターボ車ほどの走行性能はないもののアシ車としては十分で安価に収まる「X系」、ムーヴカスタムならメッキパーツがおごられたアグレッシブなデザインに相応しい力強い走りと豪華装備が魅力の「RS系」のリセールバリューが優れていると言えるようです。

これはそのまま「ムーヴ」と「ムーヴカスタム」両車のキャラクターや魅力を反映した結果と言えて、ミライースのような軽セダンより車内が広く、個人が通勤や買い物に使う用途で十分な性能を安価に実現した「ムーヴX系」と、タントのような軽スーパーハイトワゴンより軽量で動力性能に余裕のあるターボエンジン搭載の「ムーヴカスタムRS系」が、6代目ムーヴにおいては主力グレードということになります。

リセールバリューを念頭において購入するなら、新車にせよ中古車にせよ上記2グレードのいずれかを購入すれば間違いありませんし、現在6代目ムーヴを所有しているユーザーなら、上記2グレード以外ならばリーセルバリューに期待せず早めに乗り換えるか、あるいは乗り潰すかを選択するのがベストでしょう。

※中古車販売価格や買取相場は2020年5月現在の金額です。

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