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ホンダらしいスポーティミニバンとして大ヒットとなった初代から、ハイブリッドが好評の5代目まで!ホンダ オデッセイの魅力

オデッセイ 査定

S現在でもミニバンはSUVとともに日本で大人気のカテゴリーですが、かつてはそれにステーションワゴンやクロカン4WD、ハイトワゴンまで加えて一緒くたに「RV(レクリエーショナル・ビークル)」と呼ばれていた時代がありました。その中からミニバンを不動の売れ筋カテゴリーに牽引させる、空前の爆発的ヒット作となった歴史的1台が初代ホンダ オデッセイです。その後もミニバンのベンチマークとして君臨し続け、現在は5代目が販売されています。

目次

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各代の概要と時代背景

オデッセイを生んだ時代背景、バブル期に窮地へ立たされたホンダの大逆転

1980年代後半からのバブル時代、一気に開花した「RV(レクリエーショナル・ビークル)」は、日本の自動車界を席巻しました。

それまで自動車とは「楽しくドライブできる快適な車が一番」であり、セダンやクーペ以外は仕事や特殊な趣味の人が乗る車、若者向けのハッチバック車も5ドアはライトバンを思わせるので3ドアが人気車、つまり2018年現在とは180度異なる価値観だったのです。

それが、バブル時代に生まれた多様な価値観、それを実現する経済力によって、オフロード車は豪華クロカン4WDへ、ライトバンはスポーティなステーションワゴン、5ドアハッチバック車もショートワゴンやトールワゴン、3列シート車は豪華ミニバンへと大変身。

ただカッコイイだけで不便なクーペや3ドアハッチバック、保守的で古臭いと看破された4ドアセダンは、よほど付加価値の高いものを除けば一気に不人気車へ転落し、二度と人気ジャンルに浮上することはありませんでした。

当然、国内自動車メーカー各社はこれに対応する人気車種を連発していきましたが、そこで困り果てていたのがホンダです。

社運を賭けて既存車種のほとんどを生産中止、生産能力の全てを注いだ初代シビック(1972年発売)という大博打に成功、自動車メーカーとして不動の地位を得た同社ですが、シビックを皮切りにその拡大版、派生車を作り続けて1990年代を迎えてしまいました。

結果、当時のホンダ車ラインナップは3ドアハッチバック、4ドアセダン、2 / 3ドアクーペがほとんど、つまり5ドアステーションワゴンとしての評価も可能だったシビックシャトルを除き、不人気車に転落するカテゴリーの車しか作っていなかったのです。

急きょ日米共同販売車種としてアコードワゴンを発売(1991年)、他社からクロカン4WD車のOEM供給を受けるなど対策を受けたものの、販売現場が一番望んだのは「ホンダ版ハイエースを作って欲しい」でした。

ステーションワゴンやクロカン4WDはRVの中でも乗車人数が少なく、多人数乗車の可能なミニバンについてはどこからも供給のアテが無かったのです。

新規開発するにしても生産ラインの都合でハイエースのような車高の高い1BOX車を作るのも不可能でしたが、「ならばこれでどうだ」とばかりに逆手を取って作り出したのが、アコードがベースのスポーティなロー&ワイド3列シートミニバン、オデッセイでした。

総合概要:一時期の”ミニバン王国ホンダ”を作り上げた歴史的1台

トヨタ ハイエースや日産 キャラバン / ホーミーのような1BOXタイプでは無いミニバンは、オデッセイが初めてではありません。

1980年代前半には日産 プレーリー、三菱 シャリオという乗用車ベースの3列シートミニバンが既に登場していましたが、オデッセイがそれら始祖的モデルと大きく異なったのは、商用車的ながら時代に恵まれた両車と異なり、純然たる乗用ミニバンとして開発されたことです。

生産ラインの都合もあったとはいえ車高が低くスポーティ、スライドドアを採用できなかったのでヒンジドア、しかしホンダ独自のMM思想(メカミニマム・マンマキシマム)と、当時の国産車としては可能な限り大柄に作った余裕あるボディで居住性は十分。

そして「スポーツカーやF1のホンダが作ったミニバン」ということで、一気に大人気となりました。

そうなると逆に他社が「オデッセイのようなミニバン」を開発するようになり、3列目シートを格納すればミニバンでも役目を果たせるステーションワゴンを駆逐、1BOX車とともに「ミニバン」を日本国内市場で不動の人気カテゴリーとする原動力になります。

ホンダの車種統合で現在の5代目は初代から4代目までとややコンセプトを変えていますが、それでもオデッセイは未だにホンダの重要車種なことに変わりはありません。

ありそうで無かった新時代のミニバンパッケージ、初代初代 RA1/2/3/4/5型(1994-1999)

1994年10月に初代オデッセイが発売されるやたちまち大人気となったのには理由があり、以下箇条書きでまとめてみます。

・乗用車のアコードをベースとして、運転間隔や快適性も同じレベル
・後席もスライドドアではなくヒンジドアで、これも乗用車感覚
・3ナンバーボディによるゆとりある車内
・3列目シートを床下収納可能でステーションワゴンとしての実用性も高かった
・車高を高くできないためかえって低重心で走行性能も乗用車と同レベル
・無闇に開口部を広く取らなかったのでボディ剛性低下も無かった
・コラムシフトの採用で1列目から3列目へのウォークスルーが可能
・キャプテンシートの採用で快適性は同クラスセダンと同等以上だった

これらの一部は1980年代に存在した乗用車ベースミニバンの一部や、それ以前からの1BOX商用車の乗用ミニバンタイプにも見られましたが、全てを兼ね備えたスマートで走行性能・快適性・実用性を高いレベルに保ったミニバンとなると、初代オデッセイが初でした。

それまでのミニバンは内外装のアクセサリーパーツで豪華に見せてはいたものの、実質的には商用車の乗用バージョンであり、走行性能や快適性でオデッセイに及ぶものでは無かったのです。
いわば「ミニバンで本当の意味での快適性を味わえる」という、今なら当たり前の要素を備えた初めての車でした。

実際には生産ラインの都合上、こうした車にならざるをえず、販売サイドの求めた「ハイエースが欲しい」にはほど遠いものでしたが、結果的には「さすがスポーツのホンダが作るミニバンは一味違う」とユーザーを唸らせ、大ヒット路線を爆進したのです。

なお、当初は2.2リッターSOHCの実用エンジンのみで動力性能不足が懸念されましたが、後に2.3リッターSOHC VTECエンジンに換装、さらに3リッターV6エンジン搭載の”オデッセイ・プレステージ”を追加、さらなる豪華さを求めるユーザーに応えていきます。

(代表スペックと中古車相場)
ホンダ RA1 オデッセイ L 1994年式
全長×全幅×全高(mm):4,750×1,770×1,675
ホイールベース(mm):2,830
車重(kg):1,510
エンジン:F22B 水冷直列4気筒SOHC16バルブ
排気量:2,156cc
最高出力:145馬力 / 5,600rpm
最大トルク:20.0kgm / 4,600rpm
乗車定員:7人
駆動方式:FF
ミッション:4AT
燃費(km/L):10.2(※10.15モード燃費)
サスペンション形式:(F・R)ダブルウィッシュボーン
中古車相場(各型全て):9.8万円~59万円(各型含む)

「走りのミニバン」路線を決定づけた2代目RA6/7/8/9型(1999-2003)

初代の大ヒットですっかり定番車種となったオデッセイは、1999年10月の初モデルチェンジで2代目に以降後もキープコンセプトで「走りのミニバン」路線を堅持します。

この頃にはFFながら1BOXタイプのステップワゴンも登場していたので、初代のように生産ラインの制約を受けてではなく、ユーザーからの強い指示を受けてのキープコンセプトです。

特にデザインは遠くからでは初代と見分けがつきにくいほど似ており、エンジンラインナップも初代後期とほぼ同様でしたが、コラムシフトからマニュアルモードつきのインパネシフト”Sマチック”に変更、ローダウン仕様アブソルートの追加など、走り系ミニバンを追求しました。

この頃には他社からのフォロワーも数多く登場していましたが、見た目や機能性では似ていても、4輪ダブルウィッシュボーン・サスペンションによる優れたロードフォールディング性や安定性はオデッセイが群を抜いており、走りの質感ではライバルを寄せ付けません。

これはベース車の差がそのまま現れた部分で、この次期ベースのアコードは既に日本市場でのセダン不況により人気下降中でしたが、オデッセイの良さはアコードあればこそであり、その優位性は4代目まで続きました。

(代表スペックと中古車相場)
ホンダ RA8 オデッセイ VZ 2000年式
全長×全幅×全高(mm):4,835×1,800×1,630
ホイールベース(mm):2,830
車重(kg):1,690
エンジン:J30A 水冷V型6気筒SOHC24バルブ VTEC
排気量:2,997cc
最高出力:210馬力 / 5,800rpm
最大トルク:27.5kgm / 5,000rpm
乗車定員:7人
駆動方式:FF
ミッション:5AT
燃費(km/L):9.2(※10.15モード燃費)
サスペンション形式:(F・R)ダブルウィッシュボーン
中古車相場(各型全て):0.1万円~96万円(各型含む)

より低くスポーティに、機械式立体駐車場にも入る3代目RB1/2型(2003-2008)

ミニバンがロー&ワイドのスポーティ路線とハイルーフの1BOXタイプによるモノスペース路線へと二極化し始まった時期の2003年10月、オデッセイは3代目へとモデルチェンジしました。

モノスペース路線はステップワゴンなどに任せ、オデッセイは「走り系ミニバン」の代名詞としてさらにロー&ワイド化を図ります。

すなわちFFモデルの車高は機械式立体駐車場(タワーパーキングなど)にも入場可能な1,550mm以下に抑えられて都市部での使い勝手をアピールするとともに、低重心化による走り、DOHC i-VTECエンジン搭載とともにさらに磨き上げられました。

その走行性能のレベルはもはやミニバンの域を超えており、走りとファミリーユースを高いレベルで兼ね備える1台として、かつてシビックやインテグラなどで走りを楽しんだホンダユーザーがこぞって乗り換える人気スポーツミニバンとなったのです。

特に同じエンジンでもプレミアムガソリン仕様で200馬力を誇る高性能グレード”アブソルート”は人気となり、この3代目でオデッセイは走りのミニバンとして全盛期を迎えます。

(代表スペックと中古車相場)
ホンダ RB1 オデッセイ アブソルート 2003年式
全長×全幅×全高(mm):4,765×1,800×1,550
ホイールベース(mm):2,830
車重(kg):1,640
エンジン:K24A 水冷直列4気筒DOHC16バルブ i-VETC
排気量:2,354cc
最高出力:200馬力 / 6,800rpm
最大トルク:23.7kgm / 4,500rpm
乗車定員:7人
駆動方式:FF
ミッション:5AT
燃費(km/L):11.0(※10.15モード燃費)
サスペンション形式:(F・R)ダブルウィッシュボーン
中古車相場(各型全て):0.1万円~149.8万円(各型含む)

スポーツミニバン路線を極めた4代目RB3/4型(2008-2013)

基本的にキープコンセプトながら、大型化されたフロントグリルの目立つ当時のホンダ車らしいフロントマスクに変更、各部に改良を受けた4代目へのモデルチェンジは2008年10月のことです。

室内長の拡大などで車内スペースに余裕を持たせるとともに、3列目の足元スペース拡大、後席ドア開口部各拡大による快適性と乗降性の向上、スペアタイヤ廃止によるラゲッジアンダーボックス設置など、ミニバン本来の機能に関わる改良が施されました。

車体剛性向上やサスペンションセッティング、引き続き低い車高によって走りは3代目以上に高い評価を受けましたが、スポーツ系ホンダユーザーによる需要が一巡していたのか、3代目ほどの人気は得られず、モノスペース系ミニバンの優位性が決定づけられた代でもあります。

結果的には、「走りのミニバン、オデッセイ」はこの代が最後になりました。

(代表スペックと中古車相場)
ホンダ RB3 オデッセイ アブソルート 2008年式
全長×全幅×全高(mm):4,800×1,800×1,545
ホイールベース(mm):2,830
車重(kg):1,630
エンジン:K24A 水冷直列4気筒DOHC16バルブ i-VETC
排気量:2,354cc
最高出力:206馬力 / 7,000rpm
最大トルク:23.7kgm / 4,300rpm
乗車定員:7人
駆動方式:FF
ミッション:5AT
燃費(km/L):11.4(※10.15モード燃費)
サスペンション形式:(F・R)ダブルウィッシュボーン
中古車相場(各型全て):19.8万円~239.8万円(各型含む)

エリシオンと統合、ホンダ大型ミニバン代表となった5代目RC1/2/4型(2013-)

2013年9月にモデルチェンジした5代目では4代続いた「走りのミニバン」から大きく路線を転換します。
これは4代目でスペース効率より走りを重視するミニバンの時代が終わりを告げたのが明らかになったことに加え、同クラスホンダミニバンで1BOXタイプモノスペースミニバン担当だったエリシオンの日本市場からの廃止で、オデッセイが残ったことも一因です。

プラットフォームが一新され、初代以来不変だったホイールベースは延長されて歴代オデッセイ中初めて全高アップと後席スライドドアの採用、初の8人乗り仕様が追加されるとともに、サスペンションも伝統の4輪ダブルウィッシュボーンが廃止されて普通になりました。

いわば、ネームバリューの大きさから名前は残ったものの、実質的には従来のオデッセイは4代目で廃止、エリシオン後継車にオデッセイの名が与えられたと考えた方が早いと言えます。

これによってホンダの大型ミニバンはオデッセイに統一され、トヨタ アルファード / ヴェルファイアや日産 エルグランドよりは小さいものの、ノア3兄弟やセレナ、ステップワゴンよりは大きい中間サイズという、独特のポジションになりました。

全高アップと低床化により車内空間には大きく余裕が出る一方、コストダウンの影響を受けて形式が変更されたとはいえ、ザックス製ダンパーの採用や各部の剛性確保、バネ下重量低減などの努力で、極力オデッセイらしい走りの維持にも配慮されています。

また、2016年2月には待望のハイブリッド車が追加されたほか、2017年11月のマイナーチェンジではレーダーセンサーなどを使った安全運転支援装備「Honda SENSING」の全車標準装備化が行われるなどアップデートが続けられ、ホンダの基幹車種なのは変わりありません。

(代表スペックと中古車相場)
ホンダ RC1 オデッセイ アブソルート EXホンダセンシング 2018年式
全長×全幅×全高(mm):4,840×1,820×1,685
ホイールベース(mm):2,900
車重(kg):1,810
エンジン:K24W 水冷直列4気筒DOHC16バルブ i-VETC
排気量:2,356cc
最高出力:190馬力 / 6,400rpm
最大トルク:24.2kgm / 4,000rpm
乗車定員:7人
駆動方式:FF
ミッション:CVT
燃費(km/L):13.6(※JC08モード燃費)
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)車軸式
中古車相場(各型全て):144万円~429.9万円(各型含む)

各代の新装備

当時としては珍しかったウォークスルーやサンシャインルーフを持つ初代

RVブームの中、アコードをベースにして急増したにも関わらずパッケージとコンセプトが当時のユーザーに大歓迎された初代オデッセイですが、それゆえ技術や装備面での冒険は極力避けられていました。

とはいえ、そのパッケージ面だけでも斬新で、乗用車ベースの天井が低いミニバンでありながら、フロアシフト採用で1列目から2列目、3列目までのウォークスルーが可能だったのは当時としては新しかったものです。

また、1996年1月の一部改良では”サンシャインルーフ”という2列目・3列目シート上のガラストップがオプション設定され、車高の低いミニバンでも採光性を上げることでヘッドスペースの狭い印象を緩和する努力が図られました。

Sマチック採用で走りにこだわる2代目

2代目もオデッセイで初採用という装備は少ないのですが、走りのミニバンであることを強調するため、ATにはマニュアルモードつきのSマチックを採用、そのためシフトレバー位置もコラムからインパネに変更されました。

新世代i-VTECエンジンを採用した3代目

初代後期から使われていた旧世代のSOHC VTECエンジン2種、F23A(2.3L直4)とJ30A(3L V6)に代わり、新世代のVTECエンジン、i-VTEC採用のK24A(2.4L)が搭載されました。

出力面では3リッターのJ30Aほどでは無いものの軽量で、”アブソルート”グレード用のプレミアムガソリン仕様では200馬力(標準は160馬力)とJ30Aに近い出力を発揮、「走りのミニバン」オデッセイの面目を保ちます。

さらに、走りの”アブソルート”や4WD車には5速ATが残りましたが、それ以外のモデルでは4ATからCVTに変更。

また、一部グレードには電動テールゲートや電動格納3列目シートが採用され、豪華さと使い勝手を増し、2006年4月のマイナーチェンジでは初めてリアコンビネーションランプにLEDが採用されました。

ハイテク装備の搭載が始まった4代目

キープコンセプトでメカニズム面でも3代目からの踏襲が多い4代目ですが、この頃から電子制御など最新技術の多用が目立ってきます。

まず悪条件下での走行でも走行安定性を高めるスタビリティコントロール”モーションアダプティブEPS”が初採用され、安全性は大きく向上しました。

さらに車庫入れを支援するため魚眼レンズを使ったCCDカメラによる”マルチビューカメラ”も新採用です。

スペアタイヤを廃止してパンク修理キットに切り替えたのも4代目が初で、これにより軽量化されるとともに、従来のスペアタイヤスペースを使った床下アンダートレイが新設されました。

ハイブリッド車とHonda SENSINGを初設定した5代目

大きくコンセプトを変えた5代目では、ホンダミニバンのフラッグシップとして最新装備が積極的に搭載されるようになりました。

まずエンジンは従来のK24Aから改良、高効率&環境性能の向上したK24Wとなり、”アブソルート”用は直噴化されてレギュラーガソリン仕様に関わらず190馬力の高出力を発揮するほか、より低回転から最大トルクを発生し実用性が向上しています。

2016年9月に追加された待望のハイブリッドは、同社のコンパクトクラスに採用されたIMAやi-DCDのような1モーター式ではなく、発電と駆動が同時に可能な本格的な2モーター式ハイブリッド”SPORTS HYBRID i-MMD”を採用しました。

これはトヨタのTHSともまた違う独自の方式で、通常はモーターで走行、加速時はエンジンで発電しながらモーターに力強い走りを与えるシリーズHVのような走行を行い、高速走行時はエンジンで走るという3モード走行が特徴です。

いわば日産のシリーズHV”e-power”に、モーター走行では不得意な高速走行でのエンジン走行モードを加えたシステムのようなもので、シリーズHVの弱点を補いつつモーター走行領域も広い、優れたシステムと言えます。

また、当初「あんしんパッケージ」、後に機能充実で「Honda SENSING」と改名された安全運転支援パッケージも、当初は一部グレードへの標準装備、他はオプションでしたが、2017年11月のマイナーチェンジで機能追加とともに全車標準装備となりました。

衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制、後側方接近車探知や車線逸脱防止アシストは元より、渋滞追従機能も追加されたアダブティブ・クルーズコントロールも搭載され、ドライバー負担軽減と安全性向上に大きな威力を発揮します。

派生モデル

ラグレイト(1999-2004)

厳密にはオデッセイの直接派生車では無いものの、実質的に「オデッセイの大型版」なのがラグレイトです。

オデッセイは初代から北米でも販売されましたが、体格が大きく日本と異なるレベルの長距離巡航を行う北米市場では小さすぎてパワーが無いと不評で、「北米サイズのミニバン」として2代目からは北米仕様が大きく仕立て直されました。

これを日本でも試験的に販売してみたのがラグレイトで、パワフルな3.5リッターV6エンジンやはるかに余裕ある車内スペースなどで一部ユーザーには人気が出たものの、さすがに大きすぎたようです。

日本市場ではどちらかというと、ホテルや旅館など施設の送迎用ジャンボタクシー的な使われ方が多く、一般ユーザー向けの販売は振るわなかったので1代限りで終わりましたが、北米では引き続き代を重ねて北米版オデッセイとして販売されています。

エリシオン(2004-2013)

ラグレイトがさすがに日本市場では大きすぎたため、オデッセイよりは大きいもののラグレイトよりは日本向きなサイズで全高も高くして、1BOXモノスペース版オデッセイのような形でデビューしたのがエリシオンです。

オデッセイと比較して走りよりスペース重視という面があり、後席スライドドアの採用など違いも多かったのですが、上級グレードや高級版”エリシオン・プレステージ”にはそれぞれ3L / 3.5LのV6エンジンが搭載されてパワフルな走りが可能でした。

日本では1代限りで5代目オデッセイを後継に消滅しましたが、中国市場では2代目が販売されています。

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