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現行1代限りになるのが濃厚!ハイブリッドミニバン / ステーションワゴン、トヨタ プリウスα

世界初の実用量販ハイブリッドカーとして自動車に革命をもたらしたトヨタ プリウス。初代は4ドアセダン、2代目は5ドアハッチバック車として作られましたが、3代目の派生車種としてついにステーションワゴン版のプリウスα(アルファ)が発売されたのは、2011年5月でした。ステーションワゴンで初のハイブリッド車であると同時にトヨタでは数少なくなった3ナンバーサイズのステーションワゴンでもあり、また日本では3列シート7人乗りのミニバン仕様も販売されています。

目次

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各代の概要と時代背景

総合概要:プリウスファミリーのステーションワゴン版

トヨタは2代目プリウスの頃から『プリウス』そのものをハイブリッドカーのブランド化し、積極的に派生車種の展開を宣言していました。

元々『プリウス』が車種名として定着していた日本では必ずその通りにはなりませんでしたが、標準型のプリウス、PHV版(プラグインハイブリッド)のプリウス・プライム(日本名プリウスPHV)、コンパクトカー版プリウスC(同アクア)はこうして生まれています。

ステーションワゴン版もこうして誕生し、海外ではプリウスV、またはグランドプリウス名で販売されますが、日本ではプリウスにステーションワゴン、あるいはミニバンとしての付加価値をプラスアルファしたという意味でプリウスα(アルファ)としてデビューしました。

ステーションワゴン / ミニバン版プリウスとして細部の異なる初代ZZW40系(2011-)

東日本大震災の影響により、予定より1ヶ月遅れの2011年5月に発売されたプリウスαは月間目標販売台数の17倍に達する初期オーダーを集め、『日本中でプリウスのステーションワゴン / ミニバン版を待っていた』という現実を見せつけました。

基本的には3代目プリウス(ZZW30系)をベースにホイールベースを80mm、全長を155mm(前期型)延長してル-フをボディ後部まで延長、燃費悪化を防ぐため空力を重視したためスペース効率は最大ではありませんが、立てられたテールゲートで後部は広くなっています。

このスペースを活かして2列シート5人乗り仕様はステーションワゴンとして、3列シート7人乗り仕様はミニバンとしました。

前者は後席広報ラゲッジ下部にニッケル水素バッテリーを搭載、ラゲッジの床も少々高めになっていますが、後者はトヨタ量販車では初となるリチウムイオンバッテリーを前席下に搭載し、3列目シートのためのスペースを生んでいます。

このリチウムイオンバッテリーにより、2列仕様に対し3列仕様の重量増はわずか10kgで済んだほか、前後重量配分にも大きな影響を与えず済んでおり、軽量コンパクトというリチウムイオンのメリットを最大限活かした形です。

もっとも、標準のプリウスに対して車体重量が増した上に、3列目への乗車やラゲッジへの荷物積載による装重量の増加は無視できず、トレッド拡大やサスペンションセッティングの変更で走行安定性を確保、スペアタイヤは標準でパンク修理キットに置き換えられました。

そのほか、パワーユニットの性能も標準のプリウスと変わらないため、動力性能不足を考慮して低回転から力を発揮できるよう電気式無段変速機のローギアード化、負担の増える駆動用モーターの水冷化など、同じリダクション機構付きTHS-IIとはいえさまざまな対策がなされています。

なお、装備面ではほぼ3代目ZVW30系プリウスに準じますが、ボディ形状の違いにより太陽光発電ルーフで空調を作動させるソーラーベンチレーションシステムは設定されず、タイヤホイールのPCDも100ではなくプリウスαでは114.3です。

ベース車のプリウスが2015年12月に4代目ZVW50系へとモデルチェンジして以降もプリウスαは2014年11月のマイナーチェンジでの外装変更など改良のみで販売継続されており、2017年12月には純正カスタム仕様もG’sからGR SPORTに更新されています。

(代表スペックと中古車相場)
トヨタ ZVW40W プリウスα G 7人乗り 2011年式
全長×全幅×全高(mm):4,600×1,775×1,575
ホイールベース(mm):2,780
車重(kg):1,480
エンジン:2ZR-FXE 水冷直列4気筒DOHC16バルブ
排気量:1,797cc
最高出力:99馬力 / 5,200rpm
最大トルク:14.5kgm / 4,000rpm
モーター:5JM 交流同期電動機
最高出力:82馬力
最大トルク:21.1kgm
乗車定員:7人
駆動方式:FF
ミッション:電気式無段変速
燃費(km/L):26.2(※JC08モード燃費)
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)トーションビーム
中古車相場(各型全て):63.7万円~369万円

プリウスαの新装備

プリウスからの重量増加を補う新装備が施された初代

ZVW30系プリウスからの重量増を補うため各種装備やセッティング変更が施されたプリウスαですが、トヨタ量販車として初のリチウムイオン電池もそのひとつです。

また、開放感を増すために電動ロールシェード&ドアロック連動クローズ機能つきの『樹脂パノラマルーフ』が、『G ツーリングセレクション』グレードのスカイライトパッケージ(7人乗り)に標準装備。

これは軽量化のためガラスよりはるかに軽い透明樹脂ルーフとしたもので、シェードを開けば太陽光の差し込む開放的な雰囲気を味わえ、営業車的なグレード『S Lセレクション』を除く他グレードでもメーカーオプションで選択可能です。

また、上級グレードにはオートハイビームや車線逸脱警報を装備したほか、世界初の1灯の光源でハイ / ロー切替可能なLEDヘッドランプ、『Bi-BEAM』を採用しています。

さらに東日本大震災で多発した停電の教訓を受け、2013年8月の一部改良では炊飯器や電子レンジなど大電力を使う家電も使用可能な、大容量1500W・AC100V電源用コンセント(インパネおよびラゲッジスペース)をメーカーオプションで追加しています。

安全装備面では2017年11月の一部改良で、衝突被害軽減ブレーキやレーダークルーズコントロール、車線逸脱警報を組み合わせた安全運転支援システム『Toyota Safety Sense P』が前者に標準装備されました。

派生モデル

プリウスα G’s / GR SPORT

2015年2月に『S ツーリングセレクション』をベースに設定された純正カスタム仕様が『G’s』で、バンパーやラジエターグリルなど専用エアロ、サウンドチューニグを施した専用マフラー、専用ローダウンサスペンションやスポーツタイヤが装着されています。

インテリアでもシートやステアリング、アルミペダルは専用のスポーティなもので、センターメーターのヂhスプレイにはタコメーター表示が追加されました。

ただしボディ補強面ではスポット増しなどは行われず、足回りにブレースが装着されるなど空力面での変更のみです。

2017年12月には、トヨタのブランド戦略変更により、『GR SPORT』へ変更、デザインを除けば内容的にはほぼ変わりません。

ダイハツ メビウス

ダイハツへのOEM供給版で、5人乗りステーションワゴンのみが供給されて7人乗りミニバンは無く、それ以外ではメーカーや車名エンブレム以外大きな変更点はありません。2013年4月に発売され、ダイハツで販売している唯一のステーションワゴンです。

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