ヴィッツ 査定
パブリカやスターレット以来の伝統を誇るトヨタの『国民車』的コンパクトカーがヴィッツです。それ自体は多数ラインナップされたコンパクトカーの1台に過ぎませんが、ヴィッツとプラットフォームを共用した同クラス別用途の派生車種が多数存在するという意味では、ダイハツ製を除くトヨタコンパクトカー全てのベーシックモデルとして、とても重要な存在です。
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各代の概要と時代背景
パブリカに始まりヴィッツに至る、トヨタコンパクトカー史
1999年以来発売されているトヨタのコンパクトカー、ヴィッツ。その歴史をたどれば、1961年に発売された初代パブリカまで行き着きます。
1950年代、日本では自動車産業が第2次世界大戦後の復興期にありましたが、国ではどのような自動車を作ることが国民のため、そして日本のモータリゼーションに役立つかを検討していました。
要するに『今の日本で一家に1台車を持てるようになるとしたら、どんな車がいいだろう』というわけですが、そこで当時の通産省(現在の経済産業省)が1955年に提言したのが『国民車構想』です(ただしマスコミにリークされただけで、公式の政策ではない)。
排気量500cc未満で燃費も良く、家族4人が乗れて長距離ドライブが可能、そして一般的なサラリーマンでも買える程度に安価というのがその概略ですが、他の要素はともかく低価格というのがネックでした。
結局、価格が構想より若干高い程度ながら、この国民車構想に近い形で発売された車は三菱 500とスバル 360程度に留まり、しかもヒット作になれたのは後者だけだったのです。
1955年に初代クラウン、1957年に初代コロナと大小のセダンを発売していたトヨタも、もちろん国民車構想には無縁ではありません。
構想に近い形の乗用車を作ろうと試行錯誤を重ねる中、やはり価格や技術(当時は小排気量で出力が十分なエンジンを作るのが困難)の問題から、構想を外れても現実的な車を作ろうとしたのが空冷水平対向2気筒700ccエンジンを搭載するFR車、初代パブリカでした。
しかし、価格を安くしようと意識しすぎた結果、あまりに装備が簡素すぎるのがユーザーに嫌われ販売は苦戦、結局クラウンやコロナ同様『可能な限りコストダウンはすれども、ユーザーの満足度に影響を与える部分はむしろ豪華』というデラックス路線に回帰します。
長いモデルライフ(1969年まで8年販売)の中で試行錯誤しながらユーザーの嗜好をつかんだ初代パブリカの経験を活かし、トヨタは初代カローラ(1966年発売)で大ヒットに成功。
パブリカも2代目途中から登場した上級版『パブリカスターレット』にバトンタッチ、後継車スターレットを代を重ねつつ1999年まで販売しますが、21世紀を前にして大衆向けコンパクトカーを一新することにしました。
総合概要:トヨタコンパクトカーの基幹車種、ヴィッツ
1999年、21世紀のトヨタコンパクトカーを担う基幹車種、初代ヴィッツ発売。
この当時、トヨタではボトムレンジに子会社のダイハツが開発したデュエット(ダイハツ ストーリアのOEM供給。現在のパッソ / ダイハツ ブーンの前身)を既にカローラ店で販売していましたが、スターレットを扱っていたネッツ店向けとして誕生します。
ダイハツ ミラ系の軽自動車をベースにした1,000~1,300ccクラスのデュエットよりひと回り大きな1,000~1,500ccクラスを担うコンパクトカーで、スターレットだけでなく1クラス上のターセル / コルサ / カローラII後継をも1台で担うコンセプトだったのです。
そのため、車内スペースや快適性、動力性能、安全性はスターレットより大きな1500ccクラス以上、経済性はスターレットより格段に優れたものが求められました。
その結果、ボンネットは思い切り短くエンジンルームは最小限として車内スペースを最大限に確保、エンジンは全て新設計の高効率エンジンを搭載し、コンパクトなものなら大排気量エンジン搭載にまで対応。
衝突安全性能はスターレットなどで既に確立していた衝突安全ボディ『GOA(ゴア)』やSRSエアバッグの採用などで対応します。
価格を安価に抑えるため日本仕様では防振・防音関係の処理が若干省略されましたが、その甲斐もあり安価で走りの良い車として、大ヒット作になりました。
基本コンセプトは3代目が販売されている2018年6月現在でも変わらず、4ドアセダンやトールワゴン、ライトバンなど多数の派生車種を生み出し、今もトヨタ製コンパクトカー(ダイハツ製のパッソと異なり、生産は豊田自動織機)の重要な基幹車種です。
『21世紀マイカー』初代SCP/NCP10系(1999-2005)
1999年1月、スターレットおよびターセル / コルサ / カローラII後継として初代ヴィッツ発売。
当初はダイハツ製の1リッター3気筒DOHCエンジンのみのラインナップでしたが、同年8月に1.3リッター車が、翌2000年10月には1.5リッター車が追加されて、4ドアセダン版のプラッツ(1999年8月発売)と合わせ、前任車のラインナップをほぼ完全に受け継ぎました。
基本的には丸く短いボディを柔らかい曲線でひと筆書きしたような『ワンモーションフォルム』。
前任車がFF(フロントエンジン・前輪駆動)にも関わらず長く平らなボンネットを持ったのとは異なり、短く盛り上がったボンネットと、その分長くゆったりとしたキャビンを持ち、快適性や荷物の積載性は格段に優れていました。
前任車が優れたコンパクトカーで廃止直前まで人気を保ったとはいえあくまで1990年代までの車であり、2000年代、つまり21世紀のマイカーとしての大きな違いが、見た目にもよくわかる形で表現されていたと言えます。
とはいえ、初代ヴィッツにもまだ20世紀を引きずっていた点はあり、今や日本市場では5ドアばかりとなってほとんど見かけなくなった3ドアハッチバック車や、CVTではなく4速ステップATだった点は当時の世相や技術を示していました。
1990年代中盤までの日本は、5ドアハッチバック車が『まるでライトバンのようだ』と忌み嫌われたり、重量増加や価格上昇というデメリットを抱える割に、コンパクトカーで後席を使う機会があまり無かったからです(そのような人はセダンなど4ドア車を買った)。
しかし、1990年代に入ってからのステーションワゴンブームで5ドア=ライトバンという意識が薄れたことや、バブル崩壊による景気低迷でコンパクトカーの後席も積極的に使われるようになったことで、5ドアと3ドアの人気が逆転。
初代ヴィッツでもモデルチェンジまで3ドア車はラインナップされたものの、日本市場での5ドア車は、特別仕様車を除き初代が最後となっています。
また、4速ステップATのみだったオートマ車も2002年12月にCVTが登場し、順次切り替わっていきました。
なお、初代ヴィッツは日本仕様に比べ、海外仕様の方が防振・防音材やサスペンションのスタビライザー追加など、見えない部分で高品質になっており、当時は海外仕様をうらやましがるユーザーが多かったことでも知られています。
そこで欧州仕様のサスペンションやスタビライザーを装備した『ユーロエディション』を、1999年3月から10月まで当初はインターネット限定で実験的に、1999年10月以降は正式なカタログモデルとして店頭販売されています。
インターネット限定販売期間は1リッターのユーロエディションでしたが、店頭販売に切り替わってからは1.3リッターとなり、その後1.5リッターのRSが登場した入れ替わりで消滅しました。
(代表スペックと中古車相場)
トヨタ SCP10 ヴィッツ U 5ドア 1999年式
全長×全幅×全高(mm):3,610×1,660×1,500
ホイールベース(mm):2,370
車重(kg):880
エンジン:1SZ-FE 水冷直列4気筒DOHC16バルブ
排気量:997cc
最高出力:51kw(70馬力) / 6,000rpm
最大トルク:95.1N・m(9.7kgm) / 4,000rpm
乗車定員:5人
駆動方式:FF
ミッション:4AT
燃費(km/L):19.6(10・15モード燃費)
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)トーションビーム
中古車相場(各型全て):2.5万~69.9万円(各型含む)
ひと回り大きく、衝突安全性能をさらに強化した2代目KSP/SCP/NCP90系(2005-2010)
2005年2月、2代目ヴィッツへとモデルチェンジ。
デザインは初代から基本的に踏襲しつつ、ヘッドライトが縦長になるなど微妙に変わったほか、日本市場では3ドア車が廃止されてボディタイプが5ドアハッチバックに一本化され、メーカーエンブレムもトヨタマークからネッツマークに変わっています。
ボディサイズは全長・全幅とも大型化されて、先代の50km/hから55km/hに引き上げた衝突試験速度に対応、衝突安全性能を1ランク引き上げました。
ベーシックモデルである1,000ccエンジンは先代の4気筒1SZ-FEから3気筒1KR-FEに変更され、1,300ccもFF車はトヨタ製2NZ-FEからダイハツ製2SZ-FEに変更されています。
組み合わせられるミッションも、RSの5速MTと1.3リッター4WD車を除きCVTに変更され、エンジンとの統合制御で燃費性能が大幅に改善されました。
また、この代では燃費や安全性能を向上させた特別仕様車がラインナップされては後のマイナーチェンジなどで生かされており、2007年8月のマイナーチェンジではカーテンシールドエアバッグ、サイドエアバッグが全グレードに標準装備されています。
(代表スペックと中古車相場)
トヨタ NCP91 ヴィッツ X 2005年式
全長×全幅×全高(mm):3,750×1,695×1,520
ホイールベース(mm):2,460
車重(kg):1,050
エンジン:1NZ-FE 水冷直列4気筒DOHC16バルブ
排気量:1,496cc
最高出力:81kw(110馬力) / 6,000rpm
最大トルク:141N・m(14.4kgm) / 4,400rpm
乗車定員:5人
駆動方式:FF
ミッション:CVT
燃費(km/L):18.6(10・15モード燃費)
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)トーションビーム
中古車相場(各型全て):1.0万~109.8万円(各型含む)
2度のビッグマイチェンとハイブリッド追加で大きく変わった3代目KSP/NSP/NCP/NHP130系(2010-)
モデルチェンジでさらに大型化、全幅は先代で既に5ナンバー枠一杯だったので全長が伸びた3代目は2010年12月に発売。
安全性能だけでなく、先代から50mm、初代からは140mmも伸びたホイールベースで後席の足元スペースは拡大、前席シートも新骨格でホールド性が高く、疲労の抑えやすいシートを採用し、前後席とも快適性は大幅に向上しています。
さらにボディ大型化は空力性能向上にも充てられフロントノーズ中央が尖ったような精悍なデザインへと変更、2014年4月と2017年1月のマイナーチェンジでさらなる変更を受けて、3代目は初期型と後期型でモデルチェンジかと思うほど大幅に見た目が変わりました。
エンジンは1リッターと1.5リッターは基本的に変わらないものの、1.3リッターは新型の1NR-FEに変更され、2017年1月のマイナーチェンジではそれまで海外でアクアを販売していない地域限定だったハイブリッド車を日本でも発売しています。
ミッションはRSを除き全車CVTとなりましたが、ワンメイクレースにも使うため唯一5速MTを設定していたRSが2017年1月のマイナーチェンジで廃止。
2017年9月に純正コンプリートカーGR SPORTおよび同GRとして1.5リッターエンジン+5速MTが復活しましたが、188万3,127円で購入できたRSに対し、安いGR SPORTでも207万6,840円(2018年6月現在)と、MT車は20万円も高価になってしまいました。
なお、安全運転支援パッケージ『Toyota Safety Sense』が2015年6月の一部改良以降は一部グレードを除き標準装備されており、標準装備されていないグレードでもメーカーオプションで装着可能です。
ただし、先代後期で全車標準装備化されたはずのカーテンシールドエアバッグ&前席サイドエアバッグが3代目ではメーカーオプション化へと『退化』しており、価格上昇を防ぐため注目度の高い装備のみに標準装備をしぼっている事情が伺えます。
(代表スペックと中古車相場)
トヨタ NSP130 ヴィッツ U 2018年式
全長×全幅×全高(mm):3,945×1,695×1,500
ホイールベース(mm):2,510
車重(kg):1,010
エンジン:1NR-FKE 水冷直列4気筒DOHC16バルブ
排気量:1,329cc
最高出力:73kw(99馬力) / 6,000rpm
最大トルク:121N・m(12.3kgm) / 4,400rpm
乗車定員:5人
駆動方式:FF
ミッション:CVT
燃費(km/L):25.0(JC08モード燃費)
サスペンション形式:(F)ストラット・(R)トーションビーム
中古車相場(各型全て):25.9万~268万円(各型含む)
各代の新装備
世界的に高い評価を受けたエンジンを積む初代
初代ヴィッツは21世紀マイカーとして当時のコンパクトカーとしては高い安全性が求められ、衝突安全性能などは当初から優れており、2000年1月の改良でさらに側面衝突安全性能を向上。
2000年12月にはチャイルドシート固定規格のISFIX対応シートや、EBD(電子制御ブレーキバランス)付ABSをビジネス向けパッケージの『B』グレード廉価版を除く全車に標準装備化しました。
エンジンは前任車のスターレット / ターセル / コルサ / カローラIIが使っていたE系エンジンに変わり、ダイハツ製SZ系(1 / 1.3リッター)またはトヨタ製NZ系(1.3 / 1.5リッター)エンジンに変更され、経済性や環境性能を向上。
特に1リッター4気筒の1SZ-FEエンジンは、世界各地の自動車ジャーナリストが選ぶ『インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー』の初回1999年に選出された、非常に評価の高いエンジンでした。
なお、この時代の日本ではまだアイドリングストップ機構は一般的では無く、2001年6月に『Bエコパッケージ』に設定されたのも昔ながらのMT車用です。
しかし、2002年12月のマイナーチェンジで『Uインテリジェントパッケージ』へ初めてCVT用アイドリングストップ機構が搭載され、その後のアイドリングストップ車ではむしろAT(CVT)とアイドリングストップの組み合わせが定番になっていきました。
衝突安全装備が充実していた2代目
2代目では後期で前席サイドエアバッグ&カーテンシールドエアバッグが全車標準装備になるなど、安全面での新装備が増えました。
ほかにも、携帯したリモートキー操作でドアロックの解錠・閉錠、さらにプッシュスタートボタンでエンジン始動が可能な『スマートエントリー&スタートシステム』を『U』グレードや特別仕様車に標準装備。
さらに、2005年4月に『F』および『B』グレードへ通常の鉛バッテリーと別に車内電装のためのリチウムイオンバッテリーを搭載、アイドリングストップ時にもオートエアコンや電装品を使用できる『インテリジェントパッケージ』を追加しました。
また、当初から1.5リッターの『RS』にはディスチャージヘッドランプを標準装備していましたが、2005年12月の一部改良からRS以外の全グレードでメーカーオプション化されています。
安全運転支援装備を充実させた3代目
2010年12月から長いモデルライフを送る間、デザイン上の変更やグレード整理はともかく、新装備が思ったより少ないのが3代目です。
意外なところでは初代で採用されて話題となって以来ヴィッツの特徴とされていたセンターメーターが廃止され、通常のドライバー前面に位置するアナログメーターに先祖還りしました。
環境性能面では、1.3リッターエンジンを新型の1NR-FEに変更、さらに2014年4月のマイナーチェンジでは同エンジンが2WD車のみ新型のアイドリングストップ機構を標準装備するなどさらに燃費改善を図った、1NR-FXEに変更されています。
安全装備面では2014年4月のマイナーチェンジでVSC(横滑り防止装置)&TRC(トラクションコントロール)、緊急ブレーキシグナルを全車に標準装備。
さらに単眼カメラとレーザーレーダーを使い、衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報、オートマチックハイビームなどをパッケージ化した『Toyota Safety Sense C』を『F』系のグレード以外で標準装備し、『F』系でもオプション装着可能にしています。
派生型
ヴィッツはトヨタのコンパクトカー基幹車種だけあり、基本的に同じプラットフォームを使うものだけでも、多数の派生車種が存在します。
ヴィッツRSターボ(初代)
初代のスポーティグレード『RS』の1.5リッター版をベースにしたモデリスタコンプリートカーがヴィッツRSターボです。その名の通り、TRDのボルトオンターボキットを組み込んでおり、最高出力150馬力を発揮します。
ヴィッツTRDターボM / スポーツM(2代目)
初代同様にRSをベースとしたモデリスタコンプリートカーで、初代と同じスペックを持つターボ車のTRDターボMと、NA(自然吸気)版でサスペンションや吸排気系のファインチューニングを行ったのみのTRDスポーツMがあります。
ヴィッツG’s / GR SPORT(3代目)
トヨタの純正スポーティコンプリートカーとして登場した『G’s』では、2011年10月からヴィッツG’sも発売し、2017年9月には『GR SPORT』にブランド変更して継続しました。
基本的には専用の内外装にサスペンションチューニングやボディ補強、GR SPORTになってからはRSで廃止された5速MTの設定やCVTの10速マニュアルモード化などが追加されています。
ヴィッツGRMNターボ(3代目)
G’sとは別に、3代目海外仕様の3ドアヴィッツをベースとしてGazoo Racingが152馬力の1.5リッターターボエンジンを載せたのがGRMNターボです。
基本的には初代のRSターボや2代目のTRDターボM後継と言えますが、2代目以降日本では販売されていない3ドア車で、200台限定となっています。
ヴィッツGRMN(3代目)
GRMNターボと似ているようで内容はより濃いのが2018年6月に発売されたGRMNで、日本未発売の3代目後期3ドアをベースに、実に212馬力を発揮する1.8リッタースーパーチャジャーエンジンを搭載しました。ヴィッツの『GR』ブランド最強モデルとして、限定150台が販売されます。
ヴィッツハイブリッド(3代目)
国内外を問わず、3代目から設定されたヴィッツハイブリッドはアクアを販売している地域では販売されず、していない地域ではヴィッツハイブリッドを売る、という方針をとってきました。
しかし2017年1月から日本ではアクアの販売を継続しつつヴィッツハイブリッドも販売しています。
基本的にはアクア同様、1.5リッターガソリンエンジン+ハイブリッドシステムTHS-IIを搭載しており、アクアほどではないもののJC08モード34.4km/Lと、もちろんヴィッツの中ではもっとも低燃費です。
プラッツ(初代ベース)
初代ヴィッツベースの4ドアセダンがプラッツで、エンジンラインナップはヴィッツ同様。ヴィッツは前任車のハッチバック車後継ですが、プラッツはターセル / コルサに設定のあった4ドアセダンの後継であり、トヨタ最小の4ドアセダンでした。
ファンカーゴ(初代ベース)
初代ヴィッツベースのトールワゴンで、1リッターエンジンの設定は無し。発売前にモーターショーのコンセプトカーとして展示されたヴィッツシリーズ3台(ファンタイム、ファンクーペ、ファンカーゴ)の中で唯一、コンセプトカー時代の名前のまま発売されました。
初代 / 2代目ポルテ / スペイド(初代 / 3代目ベース)
初代ヴィッツベースの初代ポルテ、そして3代目ヴィッツベースの2代目ポルテと兄弟車スペイドが存在するトールワゴン。
ファンカーゴやラクティスとはドアの配置や形式が異なり、左側ドアは開口部が大きい大型スライドドアになっています。
右側は通常のヒンジドア(初代ポルテは運転席のみ、2代目ポルテおよびスペイドは前後席)という左右非対称レイアウトで、福祉目的や高齢者、小さい子供を安全に乗降させるのに向きつつドライバーは素早い乗降が可能な、トールワゴンの中でも比較的特殊な車です。
前期型プロボックス / サクシード(初代ベース)
トヨタの商用ライトバン(初期には乗用ステーションワゴンもあった)で、2018年6月以降販売されている後期型は3代目ヴィッツをベースにしつつ複数のプラットフォームをつなげていますが、前期型は純然たる初代ヴィッツベースです。
Will Vi(初代ベース)
複数の異業種企業が同じブランドで商品展開してみようという試み『Will』プロジェクトの一環として開発された初代ヴィッツベースのコンパクトカーがViです。
『シンデレラのカボチャの馬車』をイメージしたファンタジー風のデザインをしており、リアウィンドウがなだらかに降りず、断ち切られたようになっている馬車風スタイルが特徴。
Will サイファ(初代ベース)
これも初代ヴィッツをベースとした『Will』ブランド車で、車載情報通信サービス『G-BOOK』対応カーナビを搭載した初のトヨタ車で、現在で言うコネクテッドカーの一種。
『ディスプレイ一体型ヘルメット』をコンセプトとしたデザインも意外に好評で、一時期は街中でもかなり見かけましたが、これがトヨタ最後のWill車となりました。
初代bB(初代ベース)
初代ヴィッツベースのトールワゴンの中ではカクカクとした『ハコ』デザインを特徴としているのが初代bBです。
カスタムカー需要を想定し、後部がピックアップ風となったbBオープンデッキなどもラインナップしていたものの、見切りの良いボディ形状から意外にも高齢者ドライバーへの人気が高かったという、意外な売れ方をした車でした。
初代 / 2代目ist(初代 / 2代目ベース)
ヴィッツをベースにクロスオーバー風スタイルとしたプレミアムコンパクトカーがistで、初代はスタイリッシュかつコンパクトなのでソコソコの人気を得ることができました。
しかし2代目は北米版サイオンxDをそのままistとして販売したため、大きすぎる3ナンバーボディから2代目istとしては違和感が大きすぎだようで、日本ではあまり受け入れられませんでした。
ベルタ(2代目ベース)
プラッツ後継の4ドアセダンで、2代目ヴィッツが5ナンバーサイズいっぱいまで全幅が拡大したことや、デザインによって実際以上に大きく見えたこともあり、5ナンバーコンパクトセダンとは思えない風格すら漂わせていました。
初代 / 2代目ラクティス(2代目 / 3代目ベース)
ファンカーゴ後継のトールワゴンであり、2代目はスバルにトレジアとしてOEM供給されていました。
引き続き好評を得て2代目まで販売しましたが、日本のコンパクトトールワゴン市場の主流はヒンジドアから後席両側スライドドアに移り、日本での販売は2016年で終えています。
iQ(2代目ベース)
初代MCC スマート・フォーツーなどのヒットにより、日本でも似たコンセプトとしてスズキ ツインとともに登場したマイクロカーがiQです。
2代目ヴィッツをベースに極端に全長を縮め、助手席側のダッシュボードをえぐって運転席より前に出せば、その後ろには大人も座れる後席スペースもできて、運転席後ろの後席は子供用と割り切るという、3+1シート的な車でした。
ただし、軽自動車が存在する日本では利便性の点で優位に立てる車とは言えず、スーパーチャージャーや6速MTを追加したスポーツ仕様の限定車や、EV(電気自動車)版の『eQ』なども発売しましたが、定着せずに終わっています。
2代目カローラアクシオ / 3代目カローラフィールダー(3代目ベース)
3代目ヴィッツをベースに、ベルタとカローラアクシオを統合した後継の4ドアセダンが2代目カローラアクシオで、カローラフィールダーはそのステーションワゴン版です。
カローラシリーズとしては初めてダウンサイジングされたものの、おかげで5ナンバーセダンを継続でき、なおかつハイブリッドも設定できました。
アクア(3代目ベース)
3代目ヴィッツをベースとしたハイブリッド専用ハッチバック車で、4代目プリウスがデビューするまでは国産最高燃費を誇っただけでなく、手頃なサイズや価格ゆえに現在も人気車種としてモデル末期にも関わらず販売台数上位にあります。
海外名『プリウスC』からもわかるようにプリウスシリーズのコンパクトカー版としての役割も持っており、ヴィッツハイブリッドと違ってレクサス店を除くトヨタ系全ディーラーで販売中です。
モータースポーツでもボトムレンジを支えたヴィッツ、WRCにも出撃!
1リッター車が活躍した初代
初代ヴィッツはその当初1リッターエンジンのみのラインナップで始まったこともあり、国内では1リッター車によるモータースポーツでの活躍が目立ちました。
スターレットの後を継いだヴィッツのワンメイクレース(ネッツカップ ヴィッツレース)はこの代だと1,000cc車で戦われ、全日本ジムカーナ選手権にも2003年から1,000cc未満のマシンによるN1クラスが設けられ、ほとんどヴィッツのワンメイクだったのです。
後にスポーツグレードのRSが登場すると、その1.5リッター版がジムカーナ、ラリー、ダートトライアルなどでステージを問わず活躍するようになっています。
1.5リッターのRSがメインとなった2代目
2代目からはネッツカップ ヴィッツレースが1.5リッターのRSで戦われるようになり、MT車自体もRSにしか設定されなくなったので、モータースポーツにおける活躍はRSのみとなりました。
引き続きジムカーナ、ラリー、ダートトライアルなどで1.5リッター車が戦えるクラスなら活躍していますが、1.6リッターのスイフトスポーツ(2代目・3代目)が活躍していた時期だったので、ワンメイクレース以外での活躍は少なくなっています。
ついにWRCへ出撃した3代目
3代目でもワンメイクレースは引き続き開催されましたが、GRMNターボが全日本ダートトライアル選手権などでクラストップレベルの成績を上げるなど、販売台数限定の高価な高性能モデルが活躍、イメージリーダーとなる機会も増えました。
中でももっとも派手なのがWRC(世界ラリー選手権)に復帰したトヨタワークスによるヤリスWRC(※ヴィッツの海外名はヤリス)で、フォルクスワーゲン ポロWRCなどと激戦を繰り広げ、かつてのカローラWRCやセリカGT-FOURと同じ役目を担うようになっています。
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