おまとめローンをした方がお得になる条件と、おまとめローンに向いている人

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おまとめローンをした方がお得になる条件と、おまとめローンに向いている人

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貸付金額によって上限金利が異なる

貸金業者は、利息制限法によって15~20%の上限金利で貸付けをしなければならないと規定されており、その上限を超える金利は超過部分が無効となり、行政処分の対象になります。重ねて、刑事罰の対象にもなってしまいます。貸付金額と上限金利の組み合わせは以下の通りです。

元本の金額上限金利
10万円未満年20%
10万円以上から100万円未満年18%
100万円以上年15%

複数社から合計100万円以上の借入がある場合は、おまとめ!

20万円の借入れが5件、合計100万円のケースを考えます。20万円の借入額の場合、毎月の最低返済額は8,000円です。これが5件分なので毎月40,000円を返済して32回で完済です。1社につき利息金額が52,559円なので、5をかけると262,795円もの利息になります。1件につき18%の年利で20万円を借りるよりも、まとめて100万円にすることで年利が15%まで下がり、総返済額が56,264円もお得になります。

スクロールできます
1社あたりの借入額(年利)借入件数月々の支払額総利息総返済額完済までの回数
20万円(18%)540,000円262,795円1,262,795円32回
100万円(15%)140,000円206,531円1,206,531円31回

ただ、ここで問題になるのが、まとめることで返済期間が長期化し、返済総額が増える可能性があることです。これは、毎月の支払額を少なくすることで元金充当額が減り、結果的に総返済額が増えてしまうからです。まとめたからといって安心して毎月の支払額を少なくするのではなく、そのままを維持することが重要です。毎月の負担額が減るということはなくしんどいですが、完済までの回数が減り、結果としてしんどい期間が短くなるということです。

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1社あたりの借入額(年利)借入件数月々の支払額総利息総返済額完済までの回数
100万円(15%)140,000円206,531円1,206,531円31回
100万円(15%)130,000円301,704円1,301,704円44回
100万円(15%)124,000円421,393円1,421,393円60回

90~99万円を18.0%、100万円を15.0%で借りた場合の比較

下の表は、毎月の支払額を40,000円で固定して15%の年利で100万円借りた場合と、18%の年利で90~99万円まで借りた場合との比較です。何と、年利18%で90万円を借りた場合の総利息と年利15%で100万円を借りた場合の総利息がほぼ同じです。複数社から合計90万円の借入れがある方は、あと10万円借りてまとめて金利を下げれば利息額が同じになると安易に考えてはいけません。なぜなら完済までの回数が増えるからです。利息は同じでも返済総額は増えるので意味がありません。

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1社あたりの借入額(年利)月々の支払額総利息総返済額完済までの回数
100万円(15%)40,000円206,531円1,206,531円31回
99万円(18%)40,000円256,690円1,246,690円32回
98万円(18%)40,000円250,725円1,230,725円31回
97万円(18%)40,000円244,860円1,214,860円31回
96万円(18%)40,000円239,010円1,199,010円28回
95万円(18%)40,000円233,379円1,183,379円30回
94万円(18%)40,000円227,748円1,167,748円30回
93万円(18%)40,000円222,234円1,152,234円29回
92万円(18%)40,000円216,834円1,136,834円29回
91万円(18%)40,000円211,434円1,121,434円29回
90万円(18%)40,000円206,241円1,106,241円28回

おまとめローンの審査は厳しい

当然ですよね。複数社に借入れするということは、それだけやりくりができていない証拠。そんな借金まみれの人に、おまとめとはいえ、お金を貸そうとは普通は思いません。それに、複数社からの借入れをしているということは、多重債務者の予備軍でもある訳です。なので審査に落ちることが多いですし、審査に通ったとしても条件付きになります。それは連帯保証人や不動産担保を設定することです。

また、連帯保証人も誰でも良い訳ではなく、資本力があることが必要ですし、場合によっては2人以上の保証人を求められることもあります。こういう厳しい条件でも良ければ融資しますよ?ということなので、おまとめローンの審査は厳しい、通りにくいということです。

上記の表では毎月の支払額が40,000円ですが、40,000円ではしんどいからおまとめする訳ですよね。ということは毎月の支払額を30,000円にすると返済期間が長くなるので、おまとめローンにすると10年近い返済になって長期間借金と付き合うことになるというデメリットがあります。

急な出費に対する資金力があるか

おまとめローンで毎月の支払いをして安定して収支バランスが安定していても、出費が必要なイベントが必ず発生します。旅行に行くために積み立てをしておくとか、車が欲しいから毎月貯金しておくとかなどの目標ではなく、予定していない急な出来事です。以下のサイトでは急な出費に関するアンケート結果がまとめられていて、とても興味深いです。

Biz Hits Money
急な出費で困った理由や対処法ランキング!困らないための備え方も紹介 急な出費に困った経験はありますか?家電の故障、冠婚葬祭など日常生活ではさまざまな「急な出費」が発生します。今回は急な出費で困った経験がある500人にアンケートを実...

このアンケート結果によると、急な出費で困ったことのランキングは以下の通りです。冷蔵庫が壊れたら食品が腐ってしまうので、特に夏はすぐに買換えないといけません。私も心当たりがあるものばかりです。先日、大型バイクに乗っていて立ちゴケしてしまい、修理費が6万円もかかってしまいました。

1位 家電の故障
2位 車の維持費
3位 冠婚葬祭があった
4位 急な病気・ケガ
5位 住宅設備の故障
6位 PC・スマホの故障
7位 税金の支払い
8位 子ども関連の出費・学費

話が逸れますが、目に見えるもの全てが「愛」だと思います。例えば道路。舗装して人や車が通りやすいようになっています。例えばエレベーター。体が不自由な人でも楽に移動できるようになっています。例えば光回線。快適なネット環境を支えてくれています。

そして、お金。目に見える殆どのものと交換可能(または換算可能)な「お金」は愛そのものです。お金が無いということは愛が無いということになり、愛が無ければ生きていけません。なので「お金が無い」と考えるよりは「愛が無い」と考えた方が、お金を貯めようというモチベーションになります。

愛は、気持ちや言葉で伝えることもできますが、「お金」という具体的な手段で伝えることもでき、「お金」による方が実行力や説得力があるからです。

急な出費に困らないために予備費を作ろうというのが、上記アンケートのむすびですが、結局は蓄え・貯金ですね。どんな時も現金が一番の助けになります。おまとめローンで毎月の支払いが楽になっても、急な出費があった場合、また借金したら意味がありません。

それに、おまとめローンを組んでいる状態で、新たにカードローン借入れができるかといえば、総量規制の問題もあり、年収の3分の1を超える金額は借りられません。

おまとめローンは確かに魅力的な商品ですが、安易に飛びつくのではなく、おまとめローンの支払いをしても毎月お金が残って貯金できるなら、おまとめローンを組むのはありです。しかし、おまとめローンの支払いをして毎月お金が残らないなら、イベントに対応できないことになるので債務整理を考えるべきです。

それに、おまとめローンは文字通り「おまとめ」でカードローンとは違います。そこから増額借入れはできません。おまとめローンを組んだら最低でも10年くらいは毎月支払い続けることになります。それができないなら債務整理です。

まとめ

おまとめローンは便利な反面、完済するためだけのローンです。新たな借入れができないとはいえ、長期間コツコツと返済していかないといけないので、相当の覚悟が必要です。しかし、新たな借入れができないというのはメリットでもあり、確実に借金が減っていきます。

債務整理をすると一瞬で楽になれますが、それ以降は不便な生活になります。一方、おまとめローンを組むと長期間しんどいですが、完済すれば快適な生活になります。どちらを選ぶかは「毎月貯金できるかどうか」が目安です。

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