1回目の世界一周【20日目】ウユニ塩湖(正確にはウユニ塩原)
ウユニ塩湖(Salar de Uyuni)
ホテルで朝食を済ませ、ウユニ塩湖への車を探すために、ズラッと並んだツアー店を物色します。乗り合いなら安いですが、それは嫌なのでチャーターしました。ここでも米ドルが大活躍。店のオーナーらしきおばちゃんに米ドル札で料金(200ドル)を払うと、おばちゃん大喜び!ドル札にキスしていました。ドルが新札だったので、クシャクシャにしていました。新札のドルはザラザラしていて摩擦が凄いですからね。
四駆のランドクルーザーでスタート。ラパヌイのレンタカーも左ハンドルだけど日本車、ここでも日本車。嬉しいですね。数分走ると、ある建物の前でストップ。中に入ると長靴が並んでいます。ウユニ塩湖に入るときに必要なので選んで持って行きます。そういうことか。世界中の人が履いた長靴…気が進みませんが仕方ありません。一組選んで車の中へ。
列車の墓場(Cementerio de Trenes)
10分ほど走り、最初は「列車の墓場」に行きました。ここは人魚ちゃんが来たいと思っていたらしく、大喜び!ここでは2時間ほどゆっくりと遊べました。電車の屋根にも自由に上れます。上に立ってみると結構高い!落ちたら大怪我か、死ぬかくらいの高さです。実際、毎年何人かは落ちて亡くなっているそうです。
コルチャニ村のマーケット(Colchani)
列車の墓場から30分ほど走ると、掘っ立て小屋の土産店が建ち並ぶマーケットに連れて行かれました。なるほど、お金を落とすように地域全体で協力しているのか。店はどれも面白く、僕は帽子を買いました。
ウユニ塩湖(Salar de Uyuni)
1時間ほど買物をして車に戻り、ウユニ塩湖に向けて出発です。1時間は走ったと思います。ウユニ塩湖が近付くにつれて荒野になり、幹線道路の料金ゲートを抜けて暫く走るとウユニ塩湖の縁に来ました。
乾いた土が広がる不毛の大地に入ります。最初は地面がボコボコで車がグワングワン揺れます。そこを抜けるとひたすら平らになり、見たことのない地平線が広がります。ドライバー同士、無線とGPSを使って位置情報を交換し、水の張っている場所に向かいます。
そうなんです。ウユニ塩湖は常に水が張っているのではなく、水が張っている場所を探して走るんです。ウユニ塩湖の面積は岐阜県くらいあるので、GPSが無いと絶対に入れません。地面が平らになると、車は100km/hを軽く超えて爆走します。そして天気も目まぐるしく変わります。サイッコー!!!
塩の大地は五角形の模様が延々と繋がっています。塩の上に座ったり寝転んだりするとベトベトになります。塩はかき集めて出荷されています。まぁこれだけあれば無くなることはないでしょうね。
ウユニ塩湖で昼食
ウユニ塩湖には塩で造った建物があり、食事を摂って休憩できます。ツアーには昼食が含まれていて、ドライバーが用意してくれました。本当は熱い赤だしを啜りながらカツ丼を食べたかったのですが…!味はまぁこんなもんでしょう。
ウユニ塩湖のトイレ事情
ドライバーに「オシッコがしたい」と言えば「その辺でしてOK」ということだったので、それに甘んじました。ウユニ塩湖は広いので、小便くらいならいいかと軽く考えていましたが、事態は深刻です。観光客が休憩する建物はウユニ塩湖に幾つかありましたが、塩を積み上げた基礎の上に、塩のブロックを積み上げて壁を造り、その上に軽い屋根を乗せただけ。そして上下水は勿論ありません。
建物の中にはトイレがありましたが、めっちゃ臭くて不衛生でした。便器には便座が無い!そして小さい水槽があり、ひしゃくで水をすくって流す仕様でした。ここで排泄された糞尿はどうやって処理されているのか…気になったので調べてみると…
世界一の絶景ウユニ塩湖の環境を守るためバイオトイレを作りたい
ウユニ塩湖にある建物内のトイレは、昭和の公園の公衆トイレくらいのレベルでした。下水がある筈もなく、ドラム缶に集められています。そしてそれがキチンと処理されていればいいのですが、不法に投棄されているということです。
外務省HPによると「ボリビアは、農業(大豆、砂糖等)、天然資源(亜鉛、銀、天然ガス等)を中心とする一次産品への依存度が総輸出の約8割を占め、国際価格の影響を受けやすい経済構造。1999年以降深刻な経済難に直面し、貧富の格差、失業問題等が深刻化した」と書かれています。
ボリビアは貧しい国なのでインフラが整っていません。なのに、世界中からウユニ塩湖を目指して観光客がやって来ると、衛生面や治安などの公共の福祉に関する問題が深刻になるのは当然のことです。公共の福祉の整備は国の仕事ですが、われわれ観光客の責任も大きいです。
観光客は確かにお金を払って楽むために来たので、楽しむ権利はあります。しかし権利と義務はセットで、この義務は道徳そのものです。法学的にいうと、法と道徳の違いは「国家権力による強制力の有無」です。ゴミや汚物の放置や投棄を取り締まる法律があったとしても、道徳が無ければそういった問題は解決しません。
マチュピチュだけでなく、世界中どこでもゴミが大量に捨てられていたので、世界旅行は楽しいだけではなく、環境問題を考える良いきっかけになりました。そして次は行動に移さないといけません。その行動の1つが、こうやって世界旅行ブログで啓蒙していくことだと思い、今回ここに書きました。
ニューヨークに行ったときは街のゴミの多さにビックリしました。車道と歩道の段のところが全てゴミなんです。朝、ダウンタウンを散歩していると、そのゴミを消防車くらいの水圧の放水で押し流して一か所に集め、ゴミ収集車に乗せていました。ワイルドで笑ってしまいましたが、笑いごとではないですよね。
日が暮れてくると、また違った景色に
ウユニ塩湖は、一瞬で景色が変わります。目や脳がその瞬間に追い付かないほどに美しいです。本当にうっとり…。