CB650R 2023年モデルの乗り心地、感想など
第一印象
CB650Rは5台目になる。大体、1年以内で買い替えて来た。理由は飽きっぽいのと、資産価値がある内に売って次に行きたいという贅沢なもの。通勤で使うのではなく、完全に遊びで乗る。
1台目:XSR900
2台目:SCR950
3台目:Ducati Fullthrottle
4台目:XSR900
5台目:CB650R
1台目と3台目が同じなのは「やっぱり3気筒が良い」と思ったから。1台目は初めてのバイクなので、比較対象がなく、良いのか悪いのか全然分からない。「こんなもんか」くらいだった。オーセンティックが話題になった頃なので、ツーリング先では注目を浴びた。「その世代」のおじさん達にもよく声を掛けられた。
2台目に移り、2気筒。スロットルを回したときの反応が3気筒よりも若干遅い。伸びきったところの高回転は気持ちいいが、尻を突き上げるドコドコも下品に感じた。「うーん、2気筒アカンかな…」という感想だった。
3台目はドゥカティ。これはカッコ良かったから。また、外車も経験してみたかったので160万円というアホな現金を握りしめて買いに行った。今ではこのバイクが一番乗りやすかった。疲れない。北海道で10km以上の砂利道を走ったときは、スクランブラーで良かったとしみじみ思ったが、2気筒のドコドコがやっぱりどうも気になる。
4台目はやっぱりスムーズな3気筒に戻りたいと思い、XSR900をもう一度買った。アホだ。今思えば700の方を買って違いを経験しておきたかった。しかし今までの経験から、やっとXSRの良さを実感。なるほど、こういう味付けか。うん、大体分かった。エンジンがピーキーで扱いにくい。
5台目がやっとホンダ。CBは一度は乗っておきたかった。また、4気筒も経験しておきたかった。もうリッタークラスの大型はしんどい。この排気量で丁度いいと思った。最初は赤を注文していたが、新モデルへ切り替えの時期だったため、2023年モデルのブラックエディションになった。
乗ってみると、ハンドルの位置が低く、前傾になる。前傾になると首と肩が痛くなるので好きではない。音は良い。4気筒の低音。珍しくホンダらしくない音。あとは、うーん、普通かな。味気ないというか、素直過ぎるというか、癖がなさすぎるというか。だから乗っていて最初はつまらなかった。
そして一番苦労した(今でも苦労している)のが、出だしのトルクの弱さ。他のレビューサイトや動画を見ると「十分なトルク」と説明されているが、僕は全然そんなことはないと思った。今までのバイクは半クラで十分に前に出てくれたが、CB650Rは弱い。信号待ちの先頭にいると緊張する。
一方、高回転まで伸びきったところの領域は気持ちいい。4気筒ならではの、いわゆる「開け待ち」というのが分かった。なるほど、4気筒はこういう乗り物か。知り合いのYSPの整備士に乗ってもらうと「街乗りで回し切れるんで丁度いいんじゃないですか」とのこと。なるほど。
今の所、4,000kmほど走ったが、200kmほど走ると尻が痛い。リアサスが少し固い。レンチを回してサスを1段柔らかくしたが、これが大正解。元々足付きは良かったが、サスが沈み込んで更に足付きが良くなり、尻に優しい。50%以上はダメージを受けなくなった。
出だしのトルクが弱いので、止まってUターンするときに遠心力が足りずに立ちゴケしてしまった。幸いタンクは無事で修理費が6万円ちょい。これを教訓に、出だしのスロットルを多めに開けることを意識するようにした。
色々考えながら乗っていると、最初は優等生過ぎて面白くないと思っていたCBが、段々と可愛く面白くなってきた。真っ黒なのも、最初は抵抗があった。大自然の中で写真を撮ったときに全然映えない。逆に都会映えはする。都会は走りたくないので、ここは今でも残念なところ。
インジケーターは見やすい。XSRはボタンを押して切り替えないと時計が表示されなかったが、CBは見たいものが全部表示されている。もう少し大きい画面でも良かったと思う。
一番良かったのが、エンジンが熱くない。今まで乗ったバイクは全部熱かった。特にDucatiの熱気は殺意を感じるほど熱く、信号待ちで止まってしまうとサウナ状態。XSR900も唸るほど熱かった。しかし、CB650Rは全然熱くない。まだ真夏を経験していないのもあるが、それでも期待しても良いと思う。
もう5台目なので、そろそろコイツに落ち着いて長く乗ってみようと思っている。今のところ…